メディアに対しては、加來教授も注文をつける。

「日本国内で発症した人が1000人を超えたとする報道を見聞きすることがありますが、そのうち696人はクルーズ船での感染です。国内の感染者とは別と考えるべきです。クルーズ船がたまたま日本に立ち寄った。その中で感染が広がったことと、国内で起きたことはシチュエーションが全然違います」

 陽性から陰性になった人に再び陽性反応があったというニュースでは新たな特性と危惧されたが……。

「再燃、再感染、あるいは検査制度の問題、この3つの可能性がありますが、再感染は考えにくい。ウイルスが残っていて、体力が落ちたり疲れが出たりすると症状がぶり返し再燃することはあるかもしれないですけど」(高山医師)

 中国から、気になるニュースも入ってきた。伝えるのは全国放送の担当記者だ。

「新型コロナウイルスが、感染力に差がある2つの型に分類できるという研究結果を、中国の研究チームが発表しました。どっちの毒性が強いかなどはまだわかっていないそうですが、今後、さらなる突然変異が起きる可能性も排除できないということですから、まだまだ解明されていない部分が多いということです

 日本各地で現在行われている「広げない努力」。政府が切った『外出自粛』『休校要請』というカードは効果があったにしろなかったにしろ、その先にも長い闘いが待っている。

【感染を防ぐためのチェックリスト】

◎感染を予防するために
□症状のある人に近づかない
□目・鼻・口を触らない
□石けんを使い20秒手を洗う
 ・トイレ
 ・食事前
 ・鼻・咳・くしゃみに触れたとき
◎帰国者・接触者相談センターに問い合わせ
□風邪の症状(のどの痛み・咳・鼻水など)
□(解熱剤を飲んでも)37.5度以上の発熱が4日以上続く
□強いだるさや息苦しさ
□高齢者や持病のある人で2日ほど続く
◎感染が疑われる(軽症)の場合は自宅で療養
□症状がある人は家から出ない
□咳・くしゃみはティッシュで覆う
□家族と部屋を分ける(食事、寝室も。分けるのが難しい場合2m以上の距離を保つ)
□看護は限られた人に
 ・マスク着用
□使用したマスクは室内で処分
□こまめな手洗い
 ・感染者
 ・家族
□手で触れる共有部分の消毒
□体液で汚れたリネン・衣類は洗濯
 ・取り扱うときは手袋とマスク着用
□ティッシュなどのゴミは密封して処分