なぜ女性リポーターが多いのか

そういった申し合わせだとか、“女性がいいから女性だけで行こう”とか、そういう話し合いはまったくございません(笑)

 とは、その“女性芸能リポーター”川内天子さん。そもそも、現在は男性リポーター自体が少なく、会見の場所取りも先着順であることから、仕事熱心な女性リポーターが我こそと囲んでいくのだそう。また、向けられるきびしい質問に関しては、

時間が限られた中での会見では、回りくどい聞き方ではなくストレートに聞きます。女性のほうが、質問がやわらかく聞こえるということも(女性リポーターが増えた理由として)あるのですが、たしかに今日の東出さんにはきびしいものも多くありましたね(苦笑)。ですが、それは場の空気、ムードに合わせて、というところもあるんですよ」(川内さん)

 例えば円楽師匠の場合、当事者がのっけから「かみさんに叱られちゃいましたよ」と、かみ砕いた姿勢で始まれば、周囲もかしこまらずに笑いを交えた会見になることもある。ところが、

「東出さんのように入ってきた時から深々と頭を下げて謝罪から始まり、終始きびしい顔をしていると、こちらも軽い質問はできなくなるわけです。また“ちゃんがかわいそう”というのが、みんな頭にありましたし、離婚かどうかの瀬戸際でもあったわけですから、きちんとした質問をしないといけない重々しい会見になった、というのはあるかもしれません」(川内さん)

 当然ながら、円楽師匠のようにおどけるわけにはいかない東出。きびしい質問に向き合う覚悟があってこそだ。

 では、男性リポーターの立場も聞いてみよう。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏も、川内さんと同様に「男性リポーターがいなくなっている」と、女性が目立つ理由を挙げる。一方で、

私が思うに、男性リポーターは離婚、再婚している人も多い気がしますね(苦笑)。こと不倫に関しては、当人を責める人をあまり見たことがない。同じ男性同士、擁護してしまうというか、質問がやさしくなってしまう、追及しにくくなるので、会見に行きたくないということもあるのではないでしょうか(笑)

 なるほど、『ファンキーモンキーベイビーズ』のファンキー加藤が、アンタッチャブル柴田の元妻との不倫が発覚した際、女性リポーターが囲む謝罪会見で唯一、加藤の真横を陣取っていた井上公造氏だったが、どこかやさしかったような気がする。

「女性側は、さんと同じ立場に立って見る気持ちがあるのだと思います。先日も、テレビ局の女性ディレクターやADの方たちも、みなが“東出さんは許せない”と話していました。やはり、男性の不倫には、女性としてのきびしい質問が向けられるのだと思いますよ」(佐々木氏)

 妻は、多くの女性に責められる夫をどう見ていたのだろうか。