スキルアップに関する「もらえるお金」
仕事をステップアップさせたいと考えている人はこちら。資格や特殊技能など、強みを身につけるチャンス!
『TOEICなど資格取得や勉強』
最大168万円
働く人のスキルアップを支援するのが『一般教育訓練給付金』。国が指定した教育訓練を受講すれば、上限10万円が支給。対象講座はTOEICやインテリアコーディネーター、医療事務、CGクリエイター、普通免許など多岐にわたっているのが魅力。さらに高度な専門職を目指すなら『専門実践教育訓練給付金』で、MBAや美容師など、最大で168万円の支給がある。
届け出先:管轄の公共職業安定所
《伝統工芸の習得を助成》
最大180万円
金沢市では『金沢の技と芸の人づくり奨励金』制度があり、金沢漆器や九谷焼など、伝統工芸産業の技術習得を目指す人に助成金が支払われる。工房に欠員が出たときのみに募集があり、月額約5万円が3年間を限度に支払われる。富山県では建築板金や造園などの『ものづくり職人確保育成事業」があり、育成する側に助成金が支給される。
届け出先:金沢市、富山県
死亡に関する「もらえるお金」
残された家族の生活費や葬儀費用……亡くなってから想定される出費も、給付金などでカバーを。
《会社員や自営業の夫の死亡時》
最大、年間78万100円 (子ども1人と配偶者の場合)
国民年金に加入していた夫が亡くなり、18歳未満の子どもがいる妻には『遺族基礎年金』が支給される。子どもが18歳以上または子どもなしの場合、厚生年金加入の夫が亡くなったら妻は遺族基礎年金に加えて『遺族厚生年金』が支給。夫が国民年金加入者だった場合は、遺族基礎年金はなく『寡婦年金』が妻が60~65歳の間支給。
届け出先:年金事務所
《葬儀費用や埋葬料死後の出費対策に》
最大32万円
会社員などの健康保険の被保険者やその家族が亡くなった場合、一律5万円の埋葬料が給付される。その他火葬料補助のある自治体もあり、千葉県成田市・八街市・富里市の住民が、故人や喪主の場合は火葬料が無料になることも。国民健康保険加入者が亡くなった場合には、市区町村によって額は異なるが、葬祭費として1万~7万円が支給される。
届け出先:市区町村
その他
ほかにも見逃せない意外なサポートをピックアップ。知っていることでイザというときしっかり活用できるはず。
《失業時の家賃を給付》
最大、家賃9か月分
失業が原因で家賃が払えず退去を迫られている場合、『失業時の居住確保給付金』として自治体で家賃を支給。失業してから2年以内で、65歳未満であることが条件。給付金の支給期間は原則3か月だが、条件によっては最長9か月まで給付延長を受けることも可能だ。
《愛犬や愛猫の去勢・不妊手術》
最大7000円(飼い猫の不妊手術)
東京都渋谷区では、飼い猫のみの助成で、不妊手術は7000円、去勢手術は5000円、茨城県水戸市では、飼い犬の不妊手術に4000円、去勢手術に3000円が。人気の給付金なので、募集が短期間の場合も。ちなみに福岡県春日市では、飼い主のいない猫の不妊手術に2万5000円、去勢手術に1万5000円を補助している。
(取材・文/樫野早苗 )
※各制度は2020年3月30日現在のもの。それぞれ、募集年度によって金額や条件が変わる場合もあるので、詳しくは各組織のホームページで確認を。
井戸美枝さん ◎社会保険労務士 ファイナンシャル プランナー。経済エッセイスト。厚生労働省社会保障審議会企業年金・個人年金部会委員。『大図解 届け出だけでもらえるお金』(プレジデント社)など著書多数。