現在、出演中のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』で演じる斎藤道三の迫力ある怪演ぶりが話題になっている本木雅弘。すっかり名優のイメージが定着しているが、出発点はアイドルグループのメンバー。ときに過激に、表現者としての道を歩いてきた俳優・本木の半生を週刊女性秘蔵カットでプレーバック。
主役以上の存在感を放っていると話題なのがNHK大河ドラマ『麒麟がくる』で本木雅弘が演じる“美濃のマムシ”こと斎藤道三。油売りだった亡き父とともに美濃一国を手に入れた、勝つためなら手段を選ばない人物を、まさに怪演している。実は、本木が悪役を、さらにわき役で演じるのは初めて。
「選ばれた人間だと思っていない。“どこかでどんでんがえって、とんでもない人になるかもしれない”ということを自分に期待している」
初めて出演した密着番組『プロフェッショナル仕事の流儀』(NHK)で、こう語った本木。
ジャニーズ事務所から『シブがき隊』としてデビューし国民的アイドルとなるも、幼いころからの夢だった“俳優業”にまい進したいと6年で解散。すぐに挑戦したのが潔く丸刈りになった映画『ファンシイダンス』('89年)、まわし姿の『シコふんじゃった。』('92年)。
ヘアヌード写真集を発売し、紅白ではエイズ撲滅のメッセージを込めたサプライズパフォーマンスで驚かせるなど、攻め続けた20代の最後に内田裕也さんを父に樹木希林さんを母に持つ也哉子と結婚した。
父となり、大河ドラマ『徳川慶喜』に抜擢され、着実にキャリアを築き上げてきた本木の名前が国内外から注目されたのが映画『おくりびと』。みずから企画を発案し主役を務めた。この作品で数々の映画賞を獲得。映画人としての印象が強くなった本木が、テレビの世界で、しかもダークヒーローとして『麒麟がくる』で一層の輝きをみせている。
夢を追い続ける美しき怪優は、いまなお途上の人なのだ―。