木村拓哉
みきーる「では、最後に木村さんいきましょう。私は、一色紗英さんが主演で、内田有紀さんも出てた『その時、ハートは盗まれた』('92年)。センター分けの木村さん! 学ランで、高校ではモテてかっこいい先輩なんだけど、大人の男性が出てきて太刀打ちできなくてイライラしちゃうところとか、いいんですよ〜! 今もナンバー1くらいに好きな作品」
ともひろ「あのドラマ、最高に面白かった!」
みきーる「その年ごろの男のコってカッコつけたいけど、大人の男性には敵わない。とあるシーンで、美木良介さん演じる年上の男性も交えて買い出しに行ったところで、木村さんもお財布を出してお金を払おうとするのに、美木さんに“いいから!”って言われてくやしそうにするみたいな。それがすごいかわいくて(笑)」
ちーやん「その感じ、あの年齢ならではの役どころで貴重ですよね! 僕は、『あすなろ白書』('93年)かな。なんといっても、木村くんが国民的スーパースターになったきっかけにもなったんじゃないでしょうか」
みきーる「“あすなろ抱き”ね!」
ともひろ「“俺じゃダメか?”っていうセリフがね」
ちーやん「そこから『若者のすべて』('94年)、『ロングバケーション』('96年)と、一気にスターダムへと駆け上がっていく。結果、日本中の女性が好きみたいな(笑)」
みきーる「そう、三段落としくらいにね(笑)」
ともひろ「もともとカッコいいから、全てイケメンの役でいくわけじゃないですか。これだけの役をやりこなすって相当すごいですよね! カッコ悪い役どころがほとんどないんですよ」
ちーやん「いまだにミスチルの『Tomorrow never knows』を聴いたら、『若者のすべて』がパッと頭に浮かぶ(笑)。あの作品のとき、僕は完全に木村くんになりきって、髪の毛とか真似したりしました」
ともひろ「ちーやんはずっと木村くんの髪型にしてましたからね。作品ごとに変えてんじゃないかってくらい(笑)。ロン毛にしたり、パーマをかけたりね」
ちーやん「そう。ロン毛にして“ブスなオカマ”って言われてました(笑)。髪切ってパーマかけたら“寝起きのオカマ”って言われました(笑)」
ともひろ「ハハハ! なかなか木村くんになりきれない(笑)。僕はずっと木村くんが大好きで、中学生のときは部屋中、木村くんのポスターだらけでした。日本中、木村くんになりたかった男子はいっぱいいますよ! でも、なれない(笑)」
みきーる「ファッションリーダーみたいな感じで、男子はみんな参考にしてましたよね。髪型にしても、“クロムハーツ”のアクセサリーにしても。男性の憧れでしたね」
ちーやん「『HERO』('01年)のジャケットも、みんな着てましたから」
ともひろ「僕は、『人生は上々だ』('95年)も好きでした」
ちーやん「(ダウンタウンの)浜田(雅功)さんと出てたやつ!」
ともひろ「そう。『伝説の教師』では中居くんと松本さんでしたが、今度は木村さんと浜田さんのタッグ。ケンカのシーンとか荒々しいところもあったりして。曲もSMAPの『俺たちに明日はある』って、またあれが名曲なんですよね。
このとき、僕は中学生くらいで、ジャニーズを見てキラキラに憧れていたのに、こんな男の人の像もかっこいいな、こんなワイルドな人になりたい! って、人生観が少し変わる影響をもらったドラマでもありました」
みきーる「パターン化されたキラキラから、ワイルドを持ってきたのも美しかったですね。私は木村さんの謎めいた美しさが見られたってところでは『ギフト』('97年)と『眠れる森』('98年)も好き。
『ギフト』では、木村さんは記憶喪失の青年で、マウンテンバイクに乗っている“届け屋”って役をやってるんですよ! うちに木村さんがきてくれないかな〜って! これ、またウーバーイーツですよ!(笑)」
※前回の『ジャニヲタが再放送を熱望! もう1度見たい「嵐」出演の名作ドラマ 〜後編〜』でも、松本潤の『きみはペット』でウーバーイーツの話題に。
ともひろ「完全ウーバーイーツ!(笑)」
みきーる「そうそう(笑)。あと、木村さんがバタフライナイフを振り回すシーンにインパクトがあって、いろんな意味で話題になったんですよね」
ちーやん「そう、学校で持ち込み禁止になったりね。僕は『CHANGE』('08年)ってドラマも好きだなぁ。木村さんが総理大臣役をやるんです」
ともひろ「最年少の総理大臣なんだよね」
ちーやん「“総理大臣であんなにイケメンって、あんな政治家いないだろう!”って当時思ったんですけど(笑)。今、大阪の吉村知事とか北海道の鈴木知事とかもイケメンですよね」
みきーる「世間が木村さんに追いついてきた!(笑)」
ちーやん「あのドラマ、最終回に“全国生中継”って20分以上のスピーチのシーンがあって」
みきーる「すごい挑戦的でした。さすがそういう度肝を抜くようなことをするのも、木村さんらしい。あと『HERO』、『GOOD LUCK!!』('03年)、『プライド』('04年)、『エンジン』('05年)と名作を次々と出していって、みんなの心を射抜いて虜にしていきましたね。そこに色男の底力を感じられる」
ちーやん「(モノマネタレントの)ホリくんが“ちょ、待てよ”って言うじゃないですか。あのセリフって、『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』('00年)から始まったんですよ。でも実際には“ちょ、待てよ”とは言ってない。ドラマでは“ちょ、待てって、待てって”くらい。でもホリくんの影響で、みんな木村さんのマネをするときは“ちょ、待てよ”になったんです」
みきーる「文化も生んでしまったんですね」
ちーやん「木村くんの公式LINEスタンプも、“ちょ、待てよ”ってなってるからね(笑)」
ともひろ「そうだ。僕、木村拓哉さんにクレームがあるんですよ! ロンバケでスーパーボールを建物の上から投げて、バウンドさせてキャッチする、みたいなシーンがあって。あれマネして、何個なくしたことか(笑)」
ちーやん「みんなやったな〜!」
ともひろ「あんなのできない! (出身地が)北海道の田舎だったから草むら行って探してみたいな(笑)」
みきーる「当時のドラマの影響力って本当にすごい。今、みんながマネすることって、あんまりないですもんね」
ちーやん「ロンバケで木村くんがお相手役の山口智子さんに急にキスするじゃないですか。あれマネして、何人もの男性が、女性に頭突きしたと思います(笑)」
ともひろ「失敗して、ね(笑)」
みきーる「絶妙に空気も距離も読んで成し得る技術ですから、素人がやろうとすると、なかなか難しい!」
ともひろ「あれはテロップ出すべきですよ。“木村くんだからできます”って(笑)」
ちーやん「イケメンだから成立するんです、って書いてほしい」
ともひろ「“あすなろ抱き”の“俺じゃだめか”ってセリフも、イケメンだから成立するんですってテロップが出たら、見てる側も“あ、俺じゃだめか”って思える(笑)
木村くんの影響力って半端ないですよね。あと、木村くんはドラマを通じてあんまり知らない職業を世間に教えてくれてますよね。『エンジン』ではレーサーを演じたけど、あんなに大変なんだって知らなかったりする。『HERO』では検察官だったけど、こういう仕事なんだ! って知って」
みきーる「ある意味、職業案内のような(笑)」
ともひろ「それでみんなが憧れだす。『GOOD LUCK!!』でみんながパイロットに憧れるとか。木村くんが演じることで、その仕事をやりたいと思うんですよね」
ちーやん「それなら今度は、木村くんに農家の仕事してほしいなぁ」
ともひろ「最近、興味を持つ人も増えてるからね。田舎に帰る人とか本当に増えると思う!」
みきーる「憧れの職業……最近でしたら記憶にも新しい『グランメゾン東京』('19年)のシェフ役も素敵でしたね。あのドラマを見て、フレンチに興味を持って行ってみようかな、食べてみようかなって思う人も増えたように思います。あと木村さんといえば、『BG〜身辺警護人〜』('18年)の新作が控えてます」
ともひろ「そうなんです」
みきーる「『BG〜』も山口智子さんが出てたんですよね」
ちーやん「話題になりましたねぇ。そこでまた共演しているのが、感慨深いんですよね!」