イメージを変える難しさに悩む

桐山 原田さんが全力なのが伝わってくるから、見ている人も楽しめるんですよね。

 原田さんもおっしゃってたように僕も“おもしろい人”って思われたい願望があって。コミカルな役を演じて「おもしろかった」って感想をいただくのもうれしいんですけど、役を離れた個人を見てほしい、と感じるようになりました。でも、なかなか周りの目が気になっちゃって、自分を出しにくいジレンマも抱えています。

原田 僕たちは人に見られる仕事だから、大切なことなんだけどね。桐山くんはいま何歳?

桐山 35歳です。

原田 たしかに僕も、その年齢のころは違う自分を見てほしいと思っていた気がする。

桐山 そうなんです。定着したイメージを変える難しさに悩んでいます。

原田龍二(右)を真剣な表情で見つめる桐山漣(左)
原田龍二(右)を真剣な表情で見つめる桐山漣(左)
【写真】桐山漣の“上目遣い”ショットがセクシーすぎる

原田 仕事は巡りあわせだから、自分のイメージを変える仕事にいつ出会えるかわからないよね。僕の場合はいつ何時どんなオファーでも受けるぞ、という心構えはしているかな。

 ちなみに、桐山くんは友達や身近な人に「かわいい」って言われることはある?

桐山 ときどきありますね。友人があるインタビューで「桐山は天然」と言っていて、それが意外な意見だったので興味深かったですね。

原田 天然というのは、いい意味で“スキ”があるってことだよね。天然な部分やかわいい一面を出していくと、新しいチャンスが来るかもしれない。極端な話だけど、桐山くんが「丸腰刑事」をしたらみんなギョッとするし、男性のファンもつくかも(笑)。

桐山 第2の原田龍二ですね……! そうすると、スキャンダルも起こさないと。

原田 スキャンダルは起こしちゃダメ!(笑)

【本日の、反省】
 連載初の同業者との対談だったので「僕が彼と同じ年齢のころどうだったかな」と考えながらお話ししました。役者としてがんばっている一方で、違う一面も見てほしいという思いは、僕にもあったのでよくわかります。でも今日話してみて、とてもまじめで素直な桐山くんの魅力を感じました。これからも真摯に仕事に取り組んでいけば、たくさんの人にかわいがってもらえると思う。いつか自分にしかできない役に出会えるんじゃないかな。今度、現場で一緒に仕事がしたいです!

《取材・文/大貫未来(清談社)》


はらだ・りゅうじ ◎1970年、東京都生まれ。第3回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを受賞後、トレンディードラマから時代劇などさまざまな作品に出演。芸能界きっての温泉通、座敷わらしなどのUMA探索好きとしても知られている。現在、期間限定でYouTubeチャンネル「原田龍二の湯〜チューブ!」を配信中!

きりやま・れん ◎1985年、神奈川県生まれ。2006年から俳優活動をスタート、2009年『仮面ライダーW』では左翔太郎役で主役に抜擢。近年ではNTV『俺のスカート、どこ行った?』、NHK『これは経費で落ちません!』ほか、先日最終回を迎えたNHKのよるドラ『いいね!光源氏くん』では、光源氏のライバル・中将を演じ注目を博す。