そして、話は木村の娘たちにも及ぶ。《うちは男(息子)と女(母親)だからまだ平気なのよ。女(娘)と女(母親)はけっこうやるらしいよ》と親子ゲンカの話を振るマッチ。すると、

《ハンパないすよ。いや、(母親に対する言葉遣いも)もう、タメ(口)を越すときあります》

 木村は、静香と娘との口ゲンカを再現し始めたのだった。ことの発端は母が水回りの家事をしていたところ、近くで宿題をしていた娘に水滴が飛んだようなのだが、

《そしたら(娘が)“チッ、わざとかけてんじゃねぇよ”みたいな感じになって。で、(母が)“わざとそんなことするわけないじゃん”って。そうしたらまた(娘が)“わざとじゃなかったら飛んでくるわけないじゃん”》

娘と1か月会話をしなかった木村

 と、母娘のリアルなやりとりを熱演。この時の木村はというと、台本を読むふりをしながら聞き耳を立てていたようだ。ついには見かねて台本をバンッと叩くように置き、

《コップに水をジャーって汲んで、“わざとってどういうことだか今やってやろうか?”って、グラスの水を持ったまま言ったんですよ。相手がどう出るかと思って。(娘が)“やってみろよ”って言ったら、もうやろうかと思ってたんすけど》

 母の肩を持つ父をにらみつけて、その場を涙目になりながら後にしたという娘。それから1か月会話をしなかったようだ。

 意外すぎる木村家の“修羅場”を吐き出した木村。しかし、これだけでは終わらせないのがマッチだ。娘が“わざとかけたんじゃないのか”と疑うのは、“木村のDNAが入っているから”とする先輩に、《それ、オレ(のDNA)っすかね!?》と苦笑する木村。

 ここでマッチの絶妙な返しが炸裂する。