“いっちょかみ”とは、関西でよく使われる“何にでも首を突っ込むやつ〟“知ったかぶりするやつ”を揶揄する言葉だ。渡部がこれまでメディアで「ハマってる」と公言し“いっちょかみ”してきたものを列挙すると、食べ歩きに始まり、音楽鑑賞、映画鑑賞、高校野球観戦、遊園地巡り、さらにはジャーサラダ、自家製ぬか床まで……。「節操がない」とツッコみたくなるほどのラインナップ。中でも、記憶に新しいのがラグビーだ。
「2019年のラグビーワールドカップですよ。それまで渡部さんの口からラグビーという単語を1度も聞いたことがなかったのに、いつの間にか“ラグビー大好き芸人”としてテレビに出ていて。学生時代にラグビーをやっていたサンドウィッチマンや中川家といった芸人を差し置いてです。この前までスポーツといえば高校野球の話しかしてなかったじゃねえか、って目が点でした」(前出・構成作家)
ちょっと勉強するだけの“にわか”
渡部は、その後、『ラグビーワールドカップ2019日本開催都市特別サポーター』なる肩書と仕事をちゃっかり手に入れている。
「仕事につなげるためには、“ちょっと勉強するだけで世間一般の女性たちよりも詳しくなれるものを探す”と後輩芸人にアドバイスしていました。ラグビーって、そのほとんどが“にわかファン”だったでしょう? だから、渡部さんは目をつけたんです」(前出・構成作家)
知識が付け焼き刃だとバレてしまうおそれがあるものには、決して手を出さなかった。
「例えば、サッカー。“明石家さんまさんとかナインティナインの矢部さん、加藤浩次さんとか詳しい人がいるし、ファンが熱すぎるからダメ”って」(前出・構成作家)
周りに知識があるとアピールすることで、番組に呼ばれる機会も増える。
「制作側としても、渡部さんがいてくれると番組が作りやすいんです。知識も豊富で素人にもわかりやすくトークしてくれますからね。自分の仕事の幅と人脈をコツコツ広げ続けて、音楽番組やTBS系の情報番組『王様のブランチ』のMCの座を手に入れた。“いっちょかみ”と周りから後ろ指さされても、それを平然とお金にかえてきたわけです」(前出・構成作家)
だが、渡部は、そのすべてを失いつつある。テレビやラジオのレギュラー番組10本、CM3本の打ち切りは必至。会員制のオンラインサロンも存在ごと削除された。そして、それは妻・佐々木の仕事にも影を落とし始めていた。
「モデルや女優業はそこまででもないと思いますが、CMだけは、これから相当に厳しくなりそうです」
今回の件では佐々木は完全に被害者だが、イメージダウンは避けられないという。