最後に生き残るのは誰?

 また、欲張りで目立ちたがり屋が多いママタレはスキャンダルにも見舞われやすい。そのキャラが仇になって、トラブルが生じがちだからだ。木下優樹菜のタピオカ恫喝騒動は、その典型といえる。

 そんな木下がそうであるように、ママタレには性格のきつい人も多い。一見、そうは見えない小倉優子なども、ぶりっこキャラで上手くカムフラージュしてきたとされる。それが奏功して『好きなママタレントアンケート』(オリコン・モニターリサーチ)では'17年、'18年と連覇を達成。連覇した際には、

怒ることもあります。なんか“北風と太陽”の“太陽”みたいなお母さんになりたいと、日々思っているんですけど、“北風”みたいこともするので……》

 と、笑顔で語っていたが──。今年3月、再婚2年目の夫との別居が発覚した。夫に対し「人間が小さい!」と罵倒していたとの報道も出て、根っから「北風」タイプだったことが明るみになってしまう。

 とまあ、ママタレとしての好感度を維持し続けることはなかなか難しい。まして、マイナスイメージだった人がママタレとなることで再浮上することなど不可能だろう。矢口真里やベッキーが出産しても憧れをかきたてる存在になれないのはそういうことだ。

 そんななか、ママタレブームは完全に終焉して「そして誰もいなくなった」ということになるのだろうか。いや、好きなママタレランキングの上位にはランクされなくても、存在感を発揮し続ける人がいる。

 

 工藤静香だ。

 

 アンチも多いとはいえ、夫・キムタクが復調し、娘のCocomi&Koki,姉妹が注目を浴びる今、なんだかんだ言ってリスペクトしている人もいる。ママの輝きは、夫や子供の出来にも左右されるものなのだ。ママタレバトルロワイアル、最後に生き残るのは結局この人だったりして──!?

まるで双子の姉妹、同じ服を着ている幼いころのCocomiとKoki
まるで双子の姉妹、同じ服を着ている幼いころのCocomiとKoki
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PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。