ウンナンの“優しさ”

 かつて『内村プロデュース』(テレビ朝日系)に出演した、ずん・飯尾和樹がインタビューで次のように答えている。

『内P』では「スベってから考える」ことを教わりました。『内P』は周りのメンバーやテロップで面白くしてくれるから果敢に発言できた。そのうえ内村さんからアドバイスをいただける》(『EX大衆』'18年9月号より)

 また、南原にいたっても『ヒルナンデス!』のクイズコーナーで進行役でありながらも、自らボケにいくことで、後輩芸人たちも生放送で果敢にチャンレンジできる道筋をつくる。

 ウッチャンナンチャンには、とんねるずダウンタウンとはまた違う後輩芸人への“接し方・優しさ”がある。

失敗が成功の糧になる」という優しさが彼らの魅力のひとつで、その優しさこそがコロナ禍の孤独な時間に私たちに寄り添ってくれた。

 リモート式の番組から以前のような番組形式に戻っても、彼らの作り出す「笑い」がこれまでどおり、たくさんの人を笑顔にしてくれることを望んでいる。

PROFILE●奥村シンゴ(おくむら・しんご)●放送・通信業請負コールセンターを経て、2012年から2018年まで認知症祖母在宅介護を6年経験。現在は精神病院に入院する祖母の緊急対応兼フリーランスライター、コラムニストとして執筆中。介護中心にエンタメ、時事まで幅広いジャンルを得意とし、citrusをはじめデイリースポーツ、季刊誌 認知症ケア(日総研出版)、介護ポストセブン(小学館)、みんなの介護ニュース(クーリエ)、アゴラなどで執筆中。