田中みな実の怪演や過激なストーリーについて

 ドラマは原作を基にしているが、オリジナル要素が多く、少々過激な内容になっている。原作者として、戸惑うことはなかったのだろうか。

ドラマ化する時点でエンターテイメントになるので、初めて台本を読んだときも気になりませんでした。脚本を担当された鈴木おさむさんにも、“自由に作ってください”とお伝えしましたから。連続ドラマであれば、女性同士の対立も物語を盛り上げる要素になるので、ドラマは終始、楽しく見ていましたよ」

 ただ、やはり“あの人”の怪演は印象に残っているようで……。

「原作では、田中さん演じる秘書は数行しか出てきませんが、ドラマでは眼帯をつけて、あゆへの嫉妬に狂う恋敵というキャラクターだったので、強烈でしたね(笑)」

 実は、田中とはドラマが放送される前に会ったことがあるという。

「TBSラジオで放送されている『田中みな実 あったかタイム』に出演させていただき、お話ししました。彼女は“小松さんが大切に取材されてきた浜崎さんの物語に関われて、とてもうれしいです。私は子どものころから浜崎さんの曲を聴いていましたから”と喜んでくれましたね。ただ、“私が演じる役は原作とドラマの違いを象徴するような役柄なので、少し不安です”とも話していましたよ」

 最後に、これから原作を読む人に向けたメッセージをもらった。

ドラマはエンターテイメント性が高く、楽しんでいただけたと思います。小説はそこに至る過程や当時の世間の動き、時代背景をより詳しく書いています。ふたりがどんな犠牲を払って、何を守っていたかをより知っていただけると思うので、ぜひ手に取って読んでいただきたいです」

 すでにドラマを見たファンも、いま原作を読むことで新たな発見があるかも!

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