『キッズ・ウォー』(TBS系)シリーズやバラエティー番組『王様のブランチ』(TBS系)などに出演していた斉藤祥太斉藤慶太。双子のイケメン俳優2人は今年で芸能生活20周年を迎え、記念として“サイトー”にちなんだ3,110円で全国どこでも、どんな仕事でも受けるキャンペーンを実施。好評のうち幕を下ろした(2月10日〜3月1日まで)。カメラの回っていない場所でファンと触れ合い、彼らは何を感じたのか。芸能の仕事での葛藤や心境の変化、双子ならではの苦悩や喜び。ふたりが歩んできた──そしてこれからも続くであろう“双子道”に直撃した。

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 斉藤祥太斉藤慶太はともに今年34歳。芸能生活20周年を迎え、「今まで応援してくれたファンの方に感謝を込めて、夢や願いを3,110(サイトー)円で叶えます」という“3110キャンペーン”を実施。内容は映画にドラマ、バラエティー番組やイベント、ネット動画などのほか、サプライズ訪問や記念撮影といったものまでなんでもござれ。締め切り後にも殺到したオファーをこなすため、全国津々浦々を回った。

 オファーはテレビ局や舞台関係者だけでなく、一般のファンの人々からも。このイベントを振り返り、斉藤祥太は「すごくあたたかい気持ちになりました」と率直に感想を語る。

本当に3,110円もいらないやってぐらいの気持ちになるんですよ。僕らが中学生のころの雑誌の切り抜きを集めてキレイに保存してくれいてる方や、娘さんを抱っこして写真を撮るだけですごく喜んでいただける方……。

 来ていただくのではなく、こちらから出向くっていうことに意味があった。テレビ画面の向こうやSNSで応援してくれる方はいるんだろうとおぼろげには感じていたのですが、それをリアルに肌身で感じた。ファンの方々と触れ合う機会の大切さを知りました」(祥太)

仕事がないときこそ……

 この動きにはテレビも密着。『Live News it!』(フジテレビ系)では、斉藤兄弟の大ファンだという女性が職場のある奄美大島から転勤するということで、友人がキャンペーンに応募。サプライズで送別会に訪れる姿も放送された。

ただ僕と祥太が訪れるだけなのにリアクションがすごくあったんです。それが単純にすごくうれしくて。これまで活動していて本当に良かったと感じました」(慶太)

 ちなみに交通費や宿泊費は3,110円には含まれない。興行としては完全に“赤字”だったが、「それ以上のものをもらえた」と二人の笑顔は明るい。

 そんなふたりの芸能界入りは12歳。NHK教育の番組や、『おかあさんといっしょ』(NHK)、各種番組の双子特集、『イトーヨーカドー』のCM(慶太)などに出演していた。

 本格的なデビュー作は井上真央出演の『キッズ・ウォー2』。出演していたのは祥太で、祥太が双子だと知ったスタッフがその続編に慶太にもオファー。慶太もそのころ単発ドラマにに出演しており、演技経験もあったことからすぐに馴染み、世間では「すごく可愛い双子が出演している」と話題になった。

 その後は『3年B組金八先生』(TBS系)、反町隆史主演『ホットマン』(TBS系)や、市原隼人主演『WATER BOYS2』(フジテレビ系)などに出演。“双子”としての知名度を上げていき、長澤まさみ主演の映画『タッチ』で双子の上杉達也・和也役を演じ、ブレイクは決定的となる。だが、20歳になったころ徐々に「仕事が減ってきたな」と感じるように。「仕事がないときこそ、いろいろなことをやってみよう」と思い立ち、資格を取ったり、副業をしたりするようになった。

 その背景には芸能界という場所に執着しない2人の性格もあった。