高校時代の憧れが
電車通学のワケ
演じる成川が陸上に没頭したように、鈴鹿も高校時代はバドミントン部に所属し、休日も練習に励んでいた。憧れていたのは、電車通学。
「中学、高校とも自転車通学だったんです。なので、定期券を持って“電車に乗るために急がなくちゃ”って走っている同級生を、青春しているなと思いながら眺めていました(笑)。あと、電車通学の人たちが、5~6人の集団で楽しそうに話しながら歩いているのも羨ましかった。自転車だとできないので」
高校3年間のいちばん悲しかった出来事を聞くと意外にも、
「失恋しました! 人生で初めて告白したんです。テスト期間中だったんですけど、僕的には、このタイミングだと思って。相手が自分に好意を持っている確信はなくて、微妙な感じではあったんですけど、“ほかに好きな人がいる”ってフラレたのは、すごくショックで。
翌日もテストがあったので勉強しなくちゃいけなかったんですけど、ぜんぜん頭に入ってこなくて。結果は、さんざん。ただ、翌々日もテストがあったので、“これはまずい! 勉強しなくちゃ”と思ったことで、失恋から立ち直ることができました(笑)」
地元・岡山にいたときは、想像もしていなかったという“見る側”ではない“出る側”になった。新人ながら、熱い注目を集めていることを聞くと、
「映画賞で新人賞をいただいたプレッシャーは特に感じていません。僕個人ではなく、『蜜蜂と遠雷』という作品の鈴鹿がいただいた賞だというとらえ方をしています。まだまだ、演じるということが、よくわかりません。
それに、何を目指しているのかも、わからないというか、目に見えるものではないと思うので、目指すということではないのかもしれないと思い始めて。ただ、これからも、いい作品、いい人と出会っていきたいです。出会ったときに何もできなかったら楽しいと思えないので、何かできるようになっていたいんですけど、難しいですね」
もっと好きになる Q&A
Q:性格を自己分析すると?
A:マイペース
Q:ペットを飼うなら?
A:猫か犬を飼いたい。どっちかなら、猫にします。どっかにいて、ときどき近寄ってくるみたいな、素知らぬ感じがいい。今は、ですけど。
Q:趣味は?
A:カメラ、ゲーム、音楽鑑賞。最近、よく聴くのは、andymori(アンディモリ)というバンドや、ハナレグミ、細野晴臣さんや大瀧詠一さんがメンバーのはっぴいえんど。洋楽だと、エド・シーランやThe1975。最近買ったフィルムカメラで撮るのは、風景が多いですね。自分で撮影したものを見返したときに、人物より風景のほうがいいなって思うので。
Q:スマホの待ち受け画面は?
A:小津安二郎監督の映画『晩春』の1シーンです。小津監督の作品が好きなんです。待ち受けにしているのは父親の後ろ姿の画像。服装が好きなんですよ。太めのパンツにカーディガンを羽織って、下駄をはいていて。すごくおしゃれだなって。
Q:今後の目標は?
A:どんなことでもいいですか? 野菜が食べられるようになりたいです。ちょっとずつ克服しているんですが、野菜全般が苦手で。特にキュウリのシャキシャキした食感が……。僕はベジタリアンの方とご飯に行くのも難しいし、お付き合いもできないと思います。
○すずか おうじ○
2000年1月11日生まれ。178センチ、O型。'18年、大学入学と同時に芸能活動をスタート。同年の『第33回 MEN'S NON-NO 専属モデルオーディション』でグランプリ&ラボ賞をW受賞。昨年は、NHK連続テレビ小説『なつぞら』や『おっさんずラブ -in the sky-』、映画『決算!忠臣蔵』に出演。今後も、主演ドラマや映画などが控えている。