アンバランスな化学反応
しかし今回の5人は、特に日テレの番組に深く関わっているわけでなく、イノッチをはじめ、それぞれのグループのエース的存在ではない顔ぶれだ。制作発表会見でも、イノッチ自ら、
「みんなセンターのタイプじゃない。アンバランスでいいんじゃないですか」
と語っていた。ある芸能記者は、「その中で重岡くんは、センターをつとめることも多いのですが、WESTは小瀧望くんがセンターになることもある。メインではないものの、それぞれ熱量高めのファンが多いメンバーといってもいいかもしれません」という。
安定感のあるイノッチを総合司会にし、ほかは各グループのエースを揃えるという選択はなかったのだろうか。
イノッチに総合司会を務めてもらい、エースやセンターをズラリと並べるかたちはどうだっただろうか。
「そこはイノッチも言うように、アンバランスな化学反応を狙ったのではないでしょうか。メインディッシュがいくつも並ぶのもお腹いっぱいですし、例年以上に視聴者にはホッとしてもらいたいのでは。笑いのとれるトークができる北山、重岡、天然系で癒し要素もある増田と岸、そしてみんなをまとめるイノッチお兄さんというのは、逆にバランスがいいのかもしれません。今年は実際に会場で会うこともできませんし、テレビ越しに癒しや笑いを届けることのできるメンバーだと思います」(前出・芸能記者)
コロナ禍での開催を決定し、例年とはだいぶ違ったカタチでの放送となる24時間テレビ。未知数の部分だらけではあるが、「この5人でよかった」と感じられるフィナーレを迎えてほしい。
〈取材・文/渋谷恭太郎〉