しかし、謙は見事に生還。俳優業にも復帰しましたが、2002年には泥沼離婚裁判を起こし、話題になります。2012年5月10・17号『女性セブン』の記事によると、謙は「妻(杏の母)が、知人など50人から計2億円もの借金をしている」「妻は同時期に2億5000万円を宗教団体に振り込んだ」と主張、一方の杏の母は「多額の借金は、謙の女性関係をもみ消すため」として、不倫関係にあった女優9人の実名を挙げたそうです。なぜここで宗教団体の話が出てくるかというと、謙の病気を治すため、杏の母はある新興宗教に入信したからだそう。
また、杏の兄である渡辺大は『週刊文春』に、母や子どもたちと別居中の謙が生活費を振り込んでくれず、生活が苦しいと訴えていたこともあります。杏は幼いときから父親の大病、父親の不倫と両親の不和、経済的なひっ迫という大変な苦労を経験してしまったと言えるでしょう。杏が渡辺姓を名乗らずに芸能活動をしていたのは、母や自分たちを苦しめる謙への反発があったのかもしれません。
トラブルを経ても変わらない両親
済んでしまったことを言っても仕方がないという人もいるかもしれません。しかし、渡辺家の家庭のゴタゴタは終わっていないのです。2017年、謙は再婚した女優・南果歩が乳がんで闘病中に元ホステスの女性と不倫関係にあったことを『週刊文春』に報じられ、2018年に離婚しています。
杏の母親も負けていません。2020年4月30日号『女性セブン』は杏が実母から12億円を要求されたと報じています。杏は芸能事務所に所属しつつ、個人事務所を設立し、母が社長の座に就いていました。嫌らしい言い方をすると、杏が母親を食べさせていたわけです。しかし、杏が芸能事務所と直接契約したいと母親に通達したことから、実母が通達の無効と総額12億円を求めて裁判を起こしたそうです。
同誌によると、杏が母親と距離を置こうと思ったのは、母親が霊能者に傾倒しすぎていることが原因としています。対して母親は、杏は独身時代に妻子ある男性やDV癖のある男性と交際し、そのことを霊能者に相談していたと、相談メールを証拠として裁判所に提出して「霊能者に頼っていたのは、杏のほうだ」と暴露したそうです。
こうやって見ていくと、父親である謙は再婚してもオンナ遊びをやめることができず、杏の母親も宗教や霊能者に過度に依存して、金銭的なトラブルを招いてしまうという意味で、2人とも「昔から変わらない」わけです。