自然体で、あがく
チャレンジ精神で
――コロナ禍以前に行われた1月の打ち上げは?
豊川 (渡辺に)女優さんに囲まれてうれしそうでしたよ(笑)。
渡辺 違うだろー(笑)。
ひとりで逃げ続ける役で結構、過酷な撮影だったので、豊川と話したようなことを現場ではできなかったから(共演者の女優と)打ち上げで話しただけ。
豊川 こぢんまりとして楽しかったですよね。ラッキーなことに(コロナ禍に)影響されずにできたことは、よかったかなと思います。
渡辺 本当にそうだね。
――キャリアを重ねて、感じることとは?
渡辺 (俳優業は)非常に波打つときと凪いでいるときが、すごく差がある。だからこそ、自然体でいたいと思う。撮影に入ったり、舞台の稽古が始まると、いきなり大きな波が来る。そこはあがかなきゃいけない。先にも話したように、どこまででもあがきたいと思う。その繰り返しかな。
豊川 年齢とともに演じるキャラクターが限定されていくんだろうけど……。
渡辺 豊川は、限定されないんじゃない。びっくりするよ、いつも。こんなことをやれるんだって思う。珍しいタイプだよ。
豊川 そうですかね。でも、(自分の)イメージやカラーをなるべく壊すような仕事の選び方をしていきたいし、チャレンジ精神を忘れずにやっていきたいのはあります。
渡辺 その気持ち、わかる。
――最近は、おじさんをフィーチャーした作品が目立ちます。
渡辺 そんなに多くないよ。大人の世界には出会いだけでなく、悩み、苦しみ、実社会にはいっぱいあるはずなのに全然、そういうのが描かれない。そういうなかで、久々にむさくるしいドラマになるよね、これ。いい意味で。
豊川 そうですね。
渡辺 今回、精魂込めて作り上げた作品は、最適だと思うので楽しんで見てほしいです。
初めてのアクションに興奮!
主演の渡辺は、初めて走行中の電車の中でのアクションに挑戦した。
「リハーサルをして準備万端で撮影しましたが、本番では動いている電車の中は、思った以上に重力がかかり、つり革や手すりにガンガン当たる。疾走感の中でのアクションに、興奮しました」(渡辺)
テレビ朝日開局60周年
2夜連続ドラマスペシャル『逃亡者』
12月5日(土)・6日(日)午後9時~
妻の殺害容疑で死刑判決が下されたエリート外科医が、護送中のアクシデントがきっかけで、事件当日に鉢合わせした義手の男を探し出すため逃走。逃げ続ける外科医を特別広域捜査班の刑事が執拗に追う。