色恋枕営業かけられてその気になった
「なんで死にたいかって? もう死んでるようなものだもん。担当に騙されて借金漬けにされて。あの男に後悔させてやりたいからここで死ぬんです」
何やらただごとではない様子の彼女に、これまでの経緯を聞くと、
「エースになることに必死で頑張ってきたのに金がなくなったら電話にも出ない。会ってもフルシカト。借金しか残っていない。みじめすぎる」
“エース”とは、指名ホストの1番の太客のことで、いちばん大切にされるという。
「相場は店によって異なりますが、ホストがナンバーワンで有名店の場合は最低でも月に300万円から500万円使わないとエースにはなれません」(渋井さん)
そんな大金を、どうやって稼ぐのだろうか。
「生で性行為をします。1日に何本(何人)も客をとる。お尻の穴まで解禁して性病になっちゃって。笑えますよね」
全然笑えない記者を尻目にへらへらしながら続ける。
「お尻の穴を使うとどうなるか知っていますか? 肛門が薔薇のようになるんですよ。もう身体はボロボロだし、どっちみち長生きしませんよ。私は看護師だったんです。一昨年ホストにハマって、すべてを失いました。きっかけは忘れました。色恋枕営業かけられてその気になったんでしょうね。バカですよね」
看護師として働いて貯めた貯金数百万円が3日でなくなったという。
「締め日にシャンパンおろすためだけに、普段は同じ服にワンコイン以下の食事で頑張りました。ナンバーワンになって借金を返したら私と結婚したいというたわ言を信じたんです。ホストに会っている時間以外は鬼出勤して、それでも時間が余れば店外営業して。なんでもして1日100万いけばよいほう」