Hさん「10年前くらい前までは、そのNHKの食堂でお昼も食べられたんですよね。歌手の人も普通に食べてて。あ、平井堅だ、みたいな。あと、加護(亜依)ちゃんがお寿司を注文してて、“ワサビ抜いてください”って言ったら食堂のおじさんに“子どもだなー!”って言われてました(笑)」
Yさん「そのころはまだ未成年で本当に子どもだったしね(笑)。私はそこで郷ひろみさんと一緒になったことがあって。お誕生日席に座ってスタッフたちとテーブルを囲ってたんだけど、みんなご飯を食べてるのに、本人は食べずに分厚い本を読んでた。楽屋って新人はリハーサル室みたいなところを合同で使ってたけど、大物は個室なの。郷さんはすでに大物で個室だったはずだから、楽屋で読めばいいのにって思った(笑)」
Tさん「きっと彼らは紅白の期間中はいろんな人に見られてる前提なんだよね。素の姿かわからないけど、周りのスタッフとかみんなに率先してお茶を入れてる人もいるし。そこで記者が人間性を見てるところもあるから」
Yさん「まぁ、普通は見られること意識するよね。みんなスターだから!」
Hさん「みなさんもう、NHKに入ったときから“演じてくれてる”って感じ。キムタクとかすごいサービスあると思います」
Tさん「そこも含めて、芸能人たちだからね。そういうのを間近で見られなくなっちゃったのは残念だよね」
Hさん「そうですね」
変わる取材様式、他局のカメラも
Yさん「でも紙媒体の取材は厳しくなったけど、他局のテレビ取材は規制が緩くなったというか、状況が変わった気がする。私が取材に行った当初は、他局のカメラが入るなんて考えられなかった。でも裏番組の『電波少年』がNHKホールの見えるところで生中継をやったりして、そのあたりからNHKもポケットビスケッツや野猿とか民放から生まれたものを出していって。お互にいい宣伝になるわけだから。紅白も話題になるし」
Tさん「確かに。NHKも毎年、なんやかんや言われながらも演出を変えたり、話題の人を呼んだり、頑張ってますもんね。それにこれだけ続いてきた中で、大きな事件とか、変な人が乱入して誰かを襲ったとか一度もないわけで、そういう意味ではすごいと思う」
Hさん「そうですね。これまで大きなハプニングの印象ってない。でも今年は大泉(洋)さんが司会ですから。大泉さんの面白いしゃべりが聞きたい反面、大幅に押さないか心配(笑)。この前、総合司会の桑子アナが大泉さんに“1組10秒押してそれが40組分あると400秒押すことになる”って言っていて、なるほどなと」
Tさん「僕は以前、始まって1分で、ディレクターが“巻いて”の指示をしてたっていうのを聞いたことがある(笑)。大泉さん大丈夫かな。違う意味で注目しちゃうかも」
Yさん「まぁ今年はコロナもあってどうなることやら。今はなにをやっても批判を浴びがちな紅白だけど、頑張って欲しいね」
Hさん「そうですね。毎年会場で撮影してて思いますけど、やっぱり観客がいて、そこでアーティストが歌うっていうあの熱量ってすごいんですよね。そう思うと、ライブ感のある演出って大事なんだなって。今年は無観客開催ですが、来年には元どおりになるといいなと。僕らもまた、盛り上げていけたらいいなと思います」