ここで問題になるのは、遺産相続。錠さんが都内の高級住宅地に遺した501平米の土地はどうなったのか。記者が訪れてみると、昨年まで更地だった広大な土地には4棟の建売住宅が売りに出ていた。連絡すらも直接とらないきょうだいが、相続を円満に終えたのだろうか。そこで、1周忌の法要や、土地の相続について長女に電話で話を聞いてみた。
兄弟を憎んでいる
「日活さんと話し合ってお別れ会も考えていましたが、コロナが蔓延している状況ですから諦めました。コロナが終息したら何かやりたいとは思っています。それが周忌になるのか、生誕なのかは、まだわかりません。1周忌は家族だけでこじんまりとやる予定です」
――錠さんが遺した土地は売却した?
「土地は父が存命中の2019年に売却しています。売却については父と私で決めたことです。詳しいことは税理士に任せているので、私はわかりません」
――兄弟とは相続について話し合った?
「していません。1周忌に会う予定もありませんし、それぞれで供養しようということになっています。これ以上はノーコメント。弁護士に言われていまして、法律上こちらからは何も話せないので先方に聞いてください」
――弟たちを憎んでいる?
「はい。ただ、“喧嘩してます”とか“絶縁しました”と言っていられるうちが花ですよ。私からすれば、そんなのは戯言です。それぞれの人生を歩むことを望んでいます」
長女の口から語られたのは、筆舌にも尽くしがたいという弟たちへの憎しみだけ。現在も絶縁状態が続いており、何も話せないということは、相続で揉めているということなのか。
事情を聞こうと開の所属事務所にメールで取材を申し込んだが、期日までに回答はなかった。
どこまでも破天荒だった錠さん。そんな、家族という“枠”にハマらない生き方は、子どもたちにも受け継がれているようだ。