ゼネコン勤務の土木作業員だった男が母校の校長になったのは江口洋介主演の『スクール!!』(フジテレビ系/2011年)は、9・0%。

当時、民間人校長などが話題になったのでそれに乗っかった感が強い。教育のイロハを知らない民間出身の校長が子どもや親のさまざまな問題を解決していくというベタな展開。学園ドラマのセオリーを全部入れ込んだ感じなので、視聴率はコケても悪いドラマだとは思いませんよ。

 放送期間中に東日本大震災が起こり、1話延期などがあった中でサンボマスターが歌う主題歌の『希望の道』がやさしく心に響いたのを覚えています」(同)

 古田新太が女装教師となったのは『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系/2019年)。

ヤンキーが教師になった押尾学主演の『クニミツの政』。共演に伊東美咲など(上)大コケ帝王!? AKIRA主演の『GTO』
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「ダイバーシティ(多様性)を掲げた私立高校が舞台だからって、ゲイで女装家のおじさんを教師にするってどうなのよ。さらに娘もいるって、LGBTに乗っかりたい安易な発想のわりには、知識のない人には複雑な設定だなと思いました。

 せっかく永瀬廉くん(King & Prince)、道枝駿佑くん(なにわ男子)、高橋ひかるちゃんなど旬の生徒役を集めたのだからもっと出世作になるようなドラマだったらな、と残念に思ってしまいます。それでも古田新太をはじめ、主要キャストの演技力があったので見られましたが」(同)

説得力がなかった押尾学

 元ヤンが教師になるという設定は数多く、反町隆史主演の『GTO』、竹野内豊主演の『ヤンキー母校に帰る』(TBS系)などはヒットドラマとして語り継がれている。

 そんな中、漫画『サイコメトラーEIJI』のスピンオフ作品でさらに元ヤンが主人公でヒットが期待されたのが、押尾学主演の『クニミツの政』(フジテレビ系/2003年)。ヤンキーのクニミツ(押尾)が、小学校の教師になって巻き起こす町の小さな奇跡を描くハートフルコメディー。平均視聴率は9・9%。

“クニミツの言うことには不思議と説得力がある”と劇中、何度か出てくるセリフなんですが、押尾さんにはまったく説得力がない(笑)。彼の滑舌が悪くて何を演説しているのか聞き取れないこともしばしば。まだ少年だった柳楽優弥くんや少女時代の成海璃子ちゃんを拝見できます。それだけです」(同)