冒頭の、表紙ジャックも売り出し戦略の一手だという。広告代理店関係者が明かす。
「通常、雑誌媒体が宣伝絡みのグラビアやインタビューなどの特集記事を組む際、ジャニーズの場合は“表紙込み”での取材が行われることが多いと聞きます。
そしてSnow Manリーダーの岩本照が『Tarzan』の表紙で肉体美を披露したように、最近は男性向けの情報誌やグルメ、健康、趣味系など、幅広く雑誌メディアに登場しているんですよ。出版社側も“表紙で扱うならば”とオファーを受けているそうです」
ジャニーズが表紙を飾ることで、固定の購読者以外にも熱心なファンがこぞって買い求める効果があり、露出を増やしたいジャニーズと雑誌媒体に“Win-Win”の関係が築ける仕組みだ。そして1月20日に3rdシングルをリリースしたSnow Man、2月17日に4thシングルのリリースを控えているSixTONESが現在、表紙ジャック中というわけだ。
加えて、彼らはタッキー主導の下で、時代にフィットしたマーケティングも仕掛けている。ジャニーズは2018年に初のネット配信となるYouTube『ジャニーズJr.チャンネル』をスタートさせたのだが、当時は業界を驚かせたものだった。
「ネットに画像を載せることさえも頑なに拒んでいたジャニーズさんが、“アナログ”志向から一転してIT業務を推進するようになったのです。これを強く要望していたのもタッキーだったと言います。実は10年ほど前にネット動画サイト『滝CHANnel』を立ち上げ、Jr.を出演させていた時期があるんです。その時にすでにビジネスの構想ができていたのでしょう。
事実、タッキー率いるジャニーズアイランドは2019年3月に動画配信サービス『ISLAND TV』をスタートさせ、当時Jr.だったスノスト(2021年1月31日に番組から卒業)らを中心に若手たちを露出させました。そして、テレビよりもネットが身近な若い世代のファンを、“Jr.”というコンテンツを使って取り込んだのです」(芸能プロ関係者)
さらに同年、スノストそれぞれが単独でYouTubeチャンネルを開設。チャンネル登録者数こそ“巨塔”嵐の318万人には及ばずも、Snow Manが107万人、SixTONESが108万人と着々と伸ばしている。現時点でチャンネルを持っているのはこの3グループだけということからも、期待の大きさと共に、ネット配信も活動の中心に見据えていることが窺える。
他にもSnow Manは動画配信サービス『Paravi』にて、レギュラー番組『それSnow Manにやらせて下さい』を配信。アクセスが集中する人気番組になっているようだ。劇場で観客の反応を間近に見てきたタッキーだけに、今どきのファンのニーズに応えたプロデュースなのだろう。
“ポスト嵐”最右翼のキンプリ
一方で、レコード会社による公式MV(ミュージック・ビデオ)はあれども、意外にも独自の配信をしていないのがキンプリだ。スノストよりも約2年早くデビューした彼らは、ジャニーズを背負うべく結成された“エリート”集団。
「メンバーは平野紫耀くんをはじめとしたジャニーさんの秘蔵っ子ばかりで、彼らのための新レーベルが発足されたほど。現在は一線から退いたメリー喜多川さんもセールスプロモーションに尽力したと言い、引き継いだジュリー(藤島)社長がテレビ局を中心としたお得意の“メディアミックス”で売り出しているみたいですね」(前出・芸能プロ関係者
グループ名の通りに、アイドルの“王道”を突き進んでいるキンプリ。“ポスト嵐”の最右翼としてテレビ局からも期待されるだけに、活動休止となった先輩の“後を継ぐ”という話も出ていたようだ。