そのほかの「いい習慣」「悪い習慣」

●〈GOOD〉午前中に水分をとる

 良好な血流を保つために水分は必須。

「1日に1.5リットル~2リットルを目安に摂取するのが望ましいです。夕方以降に水分を多くとると夜間にトイレへ行きたくなり、睡眠の質が悪くなります。15時までに意識して水分をとること

 カフェインは利尿作用があり、体内の水分を減らしてしまうので少なめに。

●〈GOOD〉睡眠時には“口テープ”をする

 近年、無呼吸症候群を起こす人は就寝時に低酸素状態に陥るため、緑内障のリスクが2倍になると判明。

「睡眠時の“口テープ”で、鼻呼吸を促進し、無呼吸症候群の改善が期待できます」

 やり方は医療用のテープ(絆創膏も可)を5cm程度に切り、口の中央に縦に貼るだけ。睡眠の質を高めて目も健康に!

●〈NG〉寝る前の考えごと

睡眠は、目の病気対策として非常に大事です。質の高い睡眠は、自律神経の働きを整え、身体の修復に必要なホルモンの分泌を促すため、目の状態を改善してくれます」

 就寝前の考えごとは、睡眠の質を下げるので目に悪影響。

「ストレスや悩みを抱えたときは“これもよい経験だ”と前向きな気持ちで布団に入りましょう」

 アルコールを飲んで寝るのもよい睡眠につながらないので控えて。

●〈NG〉激しい運動

 激しい運動をすると活性酸素が増えて老化が進行。

50代を越えたら、ランニングなどはおすすめできません。ジムに通うのも週に1回くらいにとどめておいたほうがよいですね。身体を鍛えることを目的にするのではなく、趣味として身体を動かす程度にしておきましょう」

 激しい運動は、交感神経が優位になるため、血管が収縮。目など末梢の血行が悪くなるデメリットも。

(取材・文/河端直子)

《PROFILE》
山口康三 ◎眼科専門医。患者の食事や運動、睡眠などをかんがみて総合的に目の治療を行う「目の綜合医学」を確立。院長を務める「回生眼科」には国内外から患者が訪れる。著書に『緑内障・白内障は朝食抜きでよくなる』ほか。