世界に冠たるアニメ大国、日本。昨年、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』の興行収入316億円をアッという間に抜き去り、370億円を突破した『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が熱狂的支持を集め、大きな話題になった。

 そして今月8日には、1995年放送開始のテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』、そして2007年に始まった『エヴァンゲリオン新劇場版』シリーズの完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開になったが、月曜日の公開にもかかわらず初日だけで50万人以上も動員した。その大半は子どもではなく、大人のアニメファンだ。

 日本で最初のテレビアニメ『鉄腕アトム』の放送が始まったのが1963年(昭和38年)。熱狂的なアニメファンを生み出した『宇宙戦艦ヤマト』(1974年~)に始まり、劇場版『銀河鉄道999』(1979年)の大ヒット。社会現象になった『機動戦士ガンダム』(1979年~)、そして『新世紀エヴァンゲリオン』(1995年~)など、アニメブームの中で育ってきたのが今、50代以上の世代。いわゆる「オタク第1世代」(60年代生まれ)にあたる。

 そんな昭和・平成のアニメブームの中で育ってきた50代男性300人に「もう一度見たい、リメイクしてほしいアニメ作品」をアンケート調査した。

 さっそく、トップ20作品から紹介していこう。

【50代男性がリメイクしてほしいアニメ作品TOP20】

(1人で1〜3位の作品を選んでもらい、1位=3ポイント、2位=2ポイント、3位=1ポイントで算出/アンケートは2021年2月フリージー調べ)

1位 宇宙戦艦ヤマト(1974年~)66ポイント
2位 機動戦士ガンダム(1979年~)63ポイント
3位 巨人の星(1968年〜)57ポイント
4位 マジンガーZ(1972年〜)47ポイント
5位 あしたのジョー(1970年〜)45ポイント
6位 銀河鉄道999(1978年〜)43ポイント
7位 ドカベン(1976年〜)34ポイント
8位 タイガーマスク(1969年〜)32ポイント
8位 北斗の拳(1984年〜)32ポイント
10位 デビルマン(1972年〜)26ポイント

11位 バビル2世(1973年〜)22ポイント
12位 ルパン三世(1971年〜)17ポイント
13位 科学忍者隊ガッチャマン(1972年〜)16ポイント
13位 侍ジャイアンツ(1973年〜)16ポイント
13位 天才バカボン(1971年〜)16ポイント
13位 マッハGoGoGo(1967年〜)16ポイント
17位 鉄腕アトム(1963年〜)14ポイント
18位 めぞん一刻(1986年〜)13ポイント
19位 勇者ライディーン(1975年〜)12ポイント
19位 ど根性ガエル(1972年〜)12ポイント

 50代が子どものときに見た作品が並び、誰もが知っている、誰もが納得するランキングになっているが、このランキングを見てすぐに「それ、すでにリメイクされてますよ!」とツッコミを入れたくなった方も多いハズ。今回のアンケートでは「現役アニメファン」だけではなく、一般層の50代も含まれていたため、自分が子どものころにハマったアニメが実は、大人になってから“ちゃんと”リメイクされてるということを知らなかった人も多いようだ。

 一方で、アンケート結果の集計中に、とんでもないことがわかった。300人があげた作品の数は約180。今回紹介したトップ20の作品以外に、まだ160もの作品があるわけで、つまり「自分はこれが見たい」というこだわりの作品を、それぞれが心の中に持っているってこと。これは、日本アニメの奥の深さを象徴していると思う。

 ここからは、上位の作品を選んだ理由や思い出などのコメントを紹介していきたい。