このアニメが大好きでバレー部に入った
少年たちのスポ根アニメの代表が『巨人の星』なら、少女たちのスポ根アニメは『アタックNo.1』(1969年~)だ。もうちょっと言うと「『巨人の星』が生んだスポ根ブームを、女子バレーの世界に移植しようと試みた」と第1話の脚本を書いた辻真先氏が語っている(岩波ジュニア新書『ぼくたちのアニメ史』より)。
『サインはV!』とともに2大バレーボール漫画として知られ、当時のバレーボールブームをけん引した。2005年に上戸彩の主演でドラマ化もされている。アニメ全104話は動画配信サイトで見ることができる。
●4位『アタックNo.1』
「このアニメが大好きでバレー部に入った。今でもママさんバレーをやっています」(57歳・千葉県)
「ありえないアタックをできると思ってマネをした」(53歳・宮城県)
「私もこれでバレーボールを始めたし、イタリアの有名なバレーボールの金メダリストもこのアニメに影響されたと聞いたことがいます。アニメの影響力ってすごい」(56歳・神奈川県)
「鮎原こずえの闘志あふれる目は、星飛雄馬の炎メラメラに負けていない」(58歳・東京都)
今でもちゃんと言えます
男装の麗人オスカルが主人公の『ベルサイユのばら』(1979年〜)は、ベルサイユを舞台にマリー・アントワネットの人生やフランス革命が描かれる壮大な歴史ロマン。アニメ化より先の1974年に宝塚歌劇団でミュージカル舞台化され大ヒット、繰り返し再演されている。アニメ版は海外での評価も高い。
●5位『ベルサイユのばら』
「フランス革命の話が好きだから」(50歳・群馬県)
「登場人物も、衣装も、宮殿も美しかった。最新の映像技術で豪華けんらんな世界を見たい」(57歳・徳島県)
「リメイクは違和感を生じるから反対です。当時のままを見たい」(55歳・大阪府)
「オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ、アンドレ・グランディエ、ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン、今でもちゃんと言えます」(58歳・東京都)
“魔法のコンパクト”が大人気
『魔法使いサリー』の放送終了後、引き続き制作されたのが『ひみつのアッコちゃん』(1969年~)。
鏡の精から魔法のコンパクトをもらったアッコちゃんは、変身の呪文「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン」や、変身を解く呪文「ラミパスラミパスルルルルル…」を使って、さまざまな人物に変身し事件を解決していくという物語。
変身アイテムのコンパクトが女の子たちの間で大人気となるが、商品化しやすいようにとアニメ化の際に、大きな鏡からコンパクトに変更したという。アニメの人気にあわせ漫画版でもコンパクトで変身するようになった。後にリメイク版として『ひみつのアッコちゃん』(1988年版)が制作された。
●6位『ひみつのアッコちゃん』
「家の中にこもることが多いこの頃なので、アニメを見て、ありえない空想の世界を楽しみたい」(54歳・宮城県)
「クリスマスプレゼントに変身用のコンパクトを買ってもらい、友達にうらやまがられたのを覚えています。アッコちゃんのアニメを見ると、いつも両親(とくに父親)のことを思い出します」(58歳・東京都)