「2009年にお母さんのすすめで芸能事務所が主催のオーディションに応募したんです。オーディションでは携帯で音楽を流し、急ごしらえのロボットダンスをしただけ。それでも特別賞を受賞したのは、当時から目を引く存在だったということでしょう。本人は賞金目当てだったようで、特別賞には賞金がないことを嘆いていました(笑)」(芸能プロ関係者)
2010年には俳優として舞台デビューし、2011年には『仮面ライダーフォーゼ』に出演。
「出演が決まったときに、真っ先に連絡したのは家族だったそうです。いちばん下の小さかった弟がライダー好きで“自慢の兄貴になれたかな”ってうれしそうに話していたのが印象的でした」(テレビ局関係者)
2013年にはTBS系の深夜ドラマ『ぶっせん』で初主演を務めるも、同ドラマが舞台化されたときには苦い思いも。
「初の主演舞台で、お客が半分も入らない日があったよう。当時は19歳で、座長としてもうまく立ち回れない自分が悔しかったみたい。そこから役者としての意識が変わったんだとか。メキメキと力をつけて、2018年の映画『リバーズ・エッジ』では、いじめられっ子のゲイの高校生という難しい役どころを熱演し、『日本アカデミー賞』新人俳優賞を受賞。2019年にはNHK朝ドラ『なつぞら』で主人公の幼なじみという山田天陽役を好演し、“天陽ロス”と言われる社会現象まで起こりました」(前出・テレビ誌ライター)
2019年公開の映画『キングダム』では、『日本アカデミー賞』最優秀助演男優賞だけでなく、複数の賞を受賞。今や勢いのある俳優のひとりだが、それでも吉沢の人柄は変わらない。柄本佑と共演した舞台ではこんな話も。
「吉沢さんは休憩中にコンビニで塩おにぎりを買って食べていたそうなんです。それを見かねた柄本さんが、妻の安藤サクラさんに頼んで手づくりの塩おにぎりを握ってもらい、差し入れたそう。それを機に仲よくなって、柄本さんの家に遊びに行くこともあるようです」(前出・芸能プロ関係者)
アジャコング以来の有名人
『ONE PEACE』や『NARUTO』といった王道の少年漫画が好きで、対戦型のゲームでは、俳優仲間を蹴散らすことも。聞こえてくるのは、どこにでもいる青年の姿なのだ。それは地元・昭島市にいたころから変わらない。前出の地元男性は、
「デビュー後もまったく偉ぶらないんです。亮の成人式には僕も来賓で呼ばれて行ったんだけど、わざわざ僕を見つけて挨拶しに来てくれてね。“おかげさまで無事、成人できました”って。
毎年、夏には町内でお祭りがあって、亮も神輿を担いでくれていました。近所のおじさんとも写真を撮ったりね。彼の出身中学の卒業生で今まで有名だったのは、女子プロレスのアジャコングだったけど、それ以来の有名人で、今や昭島市の誇りですよ。大河ドラマを見るのが毎週の楽しみです」
2024年には“新1万円札の顔”となる渋沢翁。“今年の顔”となる吉沢からも目が離せない。