ミネラルウォーターでコロナ撃退⁉
驚愕の偽「ワクチン」事件
日本国内でも医療関係者を中心に新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されたが、副反応などに不安を抱える人も多い。中国ではそれどころではないトンデモ事件が起きている……。
2月15日、中国の警察当局は新型コロナウイルスの偽ワクチンの製造・販売をした70人余りを逮捕、北京、江蘇省、山東省などで生産拠点を摘発した。
容疑者らは2020年9月から偽ワクチンを製造し、1800万元(約2億9千万円)で販売。偽ワクチンの原料は生理食塩水が使われていたが、そのうち生理食塩水が足りなくなり、ミネラルウォーターで代用。製造は自宅やホテルの一室などで行っていたという。
なお、この偽ワクチンの一部が国外に持ち出されているなど悪質きわまりない犯行。だが、容疑者は警察の取り調べに対し「だって、儲(もう)かるんだもん!」とのこと……。確かに、この原料ならボロ儲けだ。
ワクチンを発展途上国にも供給している中国政府。国家的威信を失墜させるとして神経をとがらせていることから、容疑者は厳罰を免れないだろう。
「偽物といえば中国」という不名誉なイメージをさらに厚塗りするかのような今回の事件。だが、実際に中国の食品や薬品の偽造事件は後を絶たず、最近でも偽タピオカの原料が古タイヤや偽物高級米の原料がプラスチックだった、なんてことも。今後、偽ワクチンの類似事件も発生するだろう。
かつて毛沢東は「中国人は6億人(当時)いるから、半分死んでも3億人は残るのだから、恐れる必要はない」と語ったという。この言葉が示すように、命の重さの感覚が日本人と違うのかもしれない。
ただ、中国はよくも悪くもダイナミックかつスピーディーなので、新型コロナウイルスへの対応も迅速だった。犯罪は言語道断だが、この行動力だけは日本も見習ったほうがいいのでは?