〈D〉夫依存タイプ
【特徴】お金の管理は全部夫まかせ
お金の管理はすべて夫が行い、夫の収入も、資産がどれだけあるのか知りません。自由に使えるお金は、食料品と日用品を買う生活費ぐらい。もらう生活費が多いのか少ないのか、子どもの教育費がいくらなのか判断がつきません。
【問題点】夫が急に倒れたときが危ない!
「万が一のリスクがいちばん大きいのが、夫依存タイプ。夫が貯金をしていれば問題ありませんが、まったく貯めていない場合、老後は悲惨なことに。夫が働けなくなると、一気に問題が表面化します」
うつ状態になったり、勤め先が立ち行かなくなったりすると、一気にピンチに! また、万が一、夫が亡くなった場合、通帳のありかがわからないと、資産があっても使えません。亭主関白で、妻が夫を立てている家庭が多く、夫の機嫌を損ねるのが怖くて、お金のことをなかなか聞けない悩みも。
【対策1】権威をうまく使って情報共有を
「とにかくまずは情報共有を! 男性は権威に弱いもの。おすすめは、『新聞やテレビで〇〇さん(著名な経済ジャーナリストやファイナンシャルプランナー)が言っていたんだけど……』と切り出すことです」
そのうえで、夫がお金を管理するのは悪くない、ただ、教育費、住宅、老後資金の3大支出については、情報共有をしたほうがいいらしい、と説明します。“子どもが大学に入るまで、300万円は貯めたほうがいいみたい。今、うちは? 登山なら何合目ぐらいまで来ている?”とオブラートに包んで質問を。
「家計を詮索され、自分の小遣いが減ることを警戒する男性もいます。『もしも努力が必要なら、家族みんなで。パパだけで頑張っていない?』と呼びかけましょう」
【対策2】奥の手はへそくり作戦
夫がどうしてもお金の情報を共有してくれない。もしくは、どうやらお金を貯めていない。そうなると、専業主婦の場合、身を守る方法はへそくりしかありません。
「メルカリで不用品を売ってみる、飼い猫の動画をアップして収益を上げることを目指してみるなど、家にいながら少しでもお金が稼げる方法を探してみましょう」
【対策3】家族を言い訳にしない
このタイプは夫の機嫌を取りがち。「夫が好きだからこれを買う」と、買い物も夫基準。本当ならもう少し家計が見直せるはずです。
「夫依存型の妻は家族に尽くす一方で、本当は自分が欲しいものを、家族を口実に買っているケースも……。買い物の際は、家族を言い訳にしないようにしましょう」
(構成/仲川僚子)
《PROFILE》
山口京子 ◎ファイナンシャルプランナー。“くらしとお金の関係”をレベルアップさせることがモットー。情報サイト“All About”の家計簿・家計管理ガイド。『なまけものが得をする ワンコインつみたて投資術』(ダイヤモンド社)など著書多数。