来年1月の菅田“月9”も撮影済み
「来年1月期で主演を務める菅田さんも、来年放送の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のメインキャストの1人。さらに4月期放送の日テレ系ドラマ『コントが始まる』の撮影も3月開始のため、空いているスケジュールが昨年12月から3月までしかなかったんです。
事務所としても半ば断るつもりでこのスケジュールを提示したようですが、どうしても菅田さんを主演で起用したいフジテレビは、1年以上前のクランクインでGOを出したと聞いています」(前出・フジテレビ関係者)
そんな“主演ファースト”による前倒し撮影の傾向は、新型コロナウイルスの影響によってさらに加速してしまったようだ。
「いまだにコロナの収束が見えません。再び緊急事態宣言によって撮影が止まる可能性もありますし、月9に限らず、最悪の事態を想定して通常より早く制作するケースが増えています」(前出・制作会社関係者)
『働き方改革』による、現場の意識の変化も関係している。
「かつてドラマの現場は徹夜が当たり前でしたが、今では1日10時間までしか働いてはいけないといったルールが細かく設定されるようになりました。加えてコロナの感染対策にも気をつけなくてはいけませんからね。必然的に撮影は長期間にわたって行われるようになりつつあります」(同・制作会社関係者)
現場に暗い影を落とした新型コロナだが、一方で思いがけない影響も。
「今の早撮りを支えているのは、コロナの影響で仕事のスケジュールが空いてしまった大勢のフリーの映画製作スタッフです。彼らを長期的に雇えばドラマの質は保ちつつ、安定した制作が可能です」(前出・フジテレビ関係者)
ギリギリまで上がってこなかった台本が、早々に完成するようになったことも大きい。
「『イチケイのカラス』は法廷ドラマですし、『ラジエーションハウス2』も医療ドラマと“職業”がモチーフとなっている1話完結作品は、時代の流れをあまり反映せずにすみます。脚本をすべて完成させてからクランクインすれば、ロケなどをまとめ撮りできるので経費削減につながるんですよ。俳優を抱える事務所としても、無駄なスケジュールを押さえなくてすむので喜ばれていますね」(前出・制作会社関係者)