現状の“違い”は、性格に起因している部分が大きい。
「貴乃花さんは、“0か100か”しかない性格。本当にストイックですが、許せないことがあると、もう“絶対に許せない”となり、そこで妥協点を見つけて……とならない。それで協会内で孤立無援になり、今に至り、“相撲仕事”ができない。角界から離れてしまっているので、関係者も仕事を頼もうと思う人はなかなかいないでしょう」(佐々木さん、以下同)
一方、兄は――。
「貴乃花さんと比べると、世渡り上手。人当たりもよくて、人間関係をうまく構築できるタイプです。貴乃花さんは不倫騒動などがあって、現在は母親である紀子さんと絶縁状態ですが、虎上さんは母親との関係も良好です。
今はコロナでなかなか外食もできない状況になっていますが、お弁当を届けたり、毎週必ず会いに行ったりと“母孝行”していると言っていました」
貴乃花の現在の“仕事”についてはどうか。
「報道でもありましたが、靴職人である息子の優一さんが仕事のトラブルで作った借金を、立て替えているといいます。今は相撲の仕事はありませんから、それ以外の仕事をするしかない。本意ではないと思いますよ」
相撲とは無関係の広告塔に
相撲道を今、歩んでいるのは皮肉にも兄のほうとなった。弟は冒頭のように“貴乃花”の名前を使い、相撲と関係のない商品の広告塔となっている。こちらの耳慣れない水素吸引器の効果はいかに……。
「水素ガスの吸引については、放射線治療となった際、副作用を軽減させるなど、効果はさまざま証明されています」
そう話すのは、新潟大学名誉教授で、医療統計の第一人者と呼ばれる医学博士の岡田正彦先生だ。
「まだ正式な論文にはなっていませんが、新型コロナウイルスに感染、重症化し、ダメージを受けた肺に対して効果があると考える人もいます。しかし、まだ証明するに至っておらず、学術データとしてはありませんが、私は案外、有効ではないかと思っています」(岡田先生、以下同)
効果についてはさまざまに言われる水素だが、吸引については“効く”ということ?
「ここまではあくまで“医療”として行われている水素ガス吸入療法の話です。さまざまな民間療法に共通したことですが、医療として行われていることと、民間療法で行われることはまったく違うものです」
医療としては、空気全体を100としたときに、水素ガスが2%前後含まれたガスを6時間から12時間ほど吸うことで、効果が実証されている。