「お前ら、自分で稼いで高校通っているのか? 親が汗水たらして稼いだ金で通ったんじゃねーのかよ! それを無駄にするっていうのか? お前たちの高校生活を、親御さんたちがどんな思いで毎日支えていたと思ってるんだよ!」(10話)
『ごくせん』第2シリーズ('05年 日本テレビ系)
子どもがお金を投げると「親が稼いだ金を投げるんじゃねぇよ!」(1話)と激高。仲間由紀恵演じるヤンクミの特徴的な道徳観だ。
「愚か者や怠け者は差別と不公平に苦しみ、賢い者や努力した者はいろいろな特権を得て、豊かな人生を送ることができる。それが社会というものです」(1話)
『女王の教室』('05年 日本テレビ系)
天海祐希演じる阿久津真矢のセリフは、「社会の本当の仕組み」と「自己責任論」を押し出しており、今でもこのような物言いをする人も。
「受験に知能はさほど必要ありません。必要なのは、根気とテクニックです」(1話)
「負けるってのはな、騙されるって意味だ。お前らこのままだと、一生騙され続けるぞ」(1話)
『ドラゴン桜』('05年 TBS系)
「ライフハック」ブームと同時期のドラマ。阿部寛演じる桜木建二のセリフも「社会の本当の仕組み」を主眼にしている。
「夢にときめけ! 明日にきらめけ!」(2話)
『ROOKIES』('08年 TBS系)
佐藤隆太演じる川藤幸一が率いる、ヤンキーが更生していく昔ながらのドラマだが、「自己啓発ブーム」ともうまくシンクロしていた。
取材・文/寺西ジャジューカ
●大山くまお●数多くのメディアでドラマ評を執筆し、「名言ハンター」としても活躍中。古今東西の名言を集めた著書『名言力 人生を変えるためのすごい言葉』(ソフトバンク新書)は11刷6万部を超えるロングセラーに。