芸能史に残る“最凶ぶり”
かくいう、私もあるジャニーズタレントの取材で自宅前を張り込んでいたとき、そのあたりに佇んでいた30代くらいの主婦と出くわした。いわく、「業者にお金を払って自宅を割ってもらった」らしい。そして、「今日は帰ってこないかもしれないです。〇〇に行っているから」と堂々とした様子で語っていたことが思い出される。
だが、こうした熱狂的なファン(あるいはストーカー)は、たとえ芸能人の居場所を突き止めたとしても、その近くや同じマンションに引っ越すなどそう易々とできることではない。しかも趣味を合わせるように大型バイクを購入することも。当たり前だがそれには大金、そして並外れた行動力が必要となるからだ。
「須藤被告はドンファンから月100万円のお手当をもらっていたようですし、ドンファンが亡くなった後に彼の会社の代表取締役になると約3800万円の報酬を受け取っていましたからね。ホストクラブなどで浪費していたということですが、神宮司に近づくためにもかなり使っていたんでしょうね」(写真誌記者)
お膳立てはすべて整い、“さあ、これから”というときに逮捕されてしまい本人はさぞかし悔しがっていることだろうが、
「不謹慎ですが、あの妖艶さとナイスバディですからね。自分と同じ高級タワーマンションに住んで、ポルシェや大型バイクを乗り回していたら“ストーカー・追っかけ”とは区別がつかないでしょう。しかし、それにしても同じマンションを借りるまでの“資金力”を持ち合わせたストーカーはこれまでにいない。芸能史に残る最凶ぶりではないでしょうか」(同・写真誌記者)
お金持ちで殺人容疑で起訴された美人ストーカーなんて聞いたことがないが、神宮寺が被害に遭う前に逮捕されてファンはきっと胸をなでおろしているだろう。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。