「(コロナが)収束したら再度プロジェクトを動かしたいです。海外のファンもたくさんいますし、いろんな土地を回りたいですね」(ジャン氏)
どうやってファンの熱をキープしているのか
コロナの影響で現場でのリアルのふれあいがない中、どうやってファンの熱をキープしているのか。その背景には圧倒的な情報発信があった。
「ファンをどんどん増やしていくことが大事で、プロモーションにもっとも有効なのがSNSです。速報ベースで、メンバーの動きを徹底的に伝えています。また、JO1の記念日、メンバーの誕生日などは必ずメンバーのコメントを出しますし、パフォーマンスとは違う面をどんどん見せていきます」(ジャン氏)
メディア露出については事前告知があるが、予告なしで突然始まるInstagramのライブ配信も積極的に行う。ある日は、メンバーがランチを食べながらのんびりおしゃべりしていたのだが、配信開始直後に1万9000人を集めていた。動向が気になって「今日配信があるかも?」と、頻繁にJO1のことを考えてしまうファンも多いだろう。
「われわれは、ファンの動向をつねに数字で見ています。JO1の主力ファン層は若いですが、熱量が高い。おそらく、デビューする前の一般人のときからずっとリアルタイムで成長を目撃してきたというところが大きく、ファンの心を深く掴んでいるのでしょう」(ジャン氏)
これだけ熱心なファンを多数掴んでいるだけに、マーチャンダイズの収益もさぞ大きいのだろう。しかし、尋ねるとこんな答えが返ってきた。
「ファンが息切れして疲れてしまってはいけないので、経済的な負担をかけないよう、グッズやリリースタイミングも無理ないように調整をしています」(ジャン氏)
今年はリアルでのコンサート開催が叶わなかったので、ビジネスのメイン収益は、シングル・アルバムの音楽売り上げなのだという。
CD購入者特典として、「ヨントン」と呼ばれるオンラインお話し会の実施のほか、タワーレコードと組み、限定の配信ライブも開催。リアルイベントの場合は会場のキャパシティの限界があるが、オンラインなら制約がない。実際に、1回のイベントでCD数万枚を売り上げるという。