衝撃の発言「PCR検査を受けるな」
「あるドラマの制作現場ではテレビ局が予算から費用を捻出し、『PCR簡易検査キット』を配布し、その場で検査をさせるといいます。それは演者だけでなく、制作会社のスタッフやメイク、スタイリストなど全員です。それも撮影期間中に定期的に行っています。演者もなるべく演技が終わればマスクを着用し、不用意な会話は控えるようにしていますし、綾瀬さんの現場もきっちりやっていると思います。
また、テレビ局サイドは現場に出入りするスタッフたちには“できるだけワクチンを打ってくれ”とお願いしていますね。とくに東京五輪の開催前はそういう働きかけが積極的にあった」(テレビ局員)
「制作しているすべての番組関係者に3週間に一度、必ずPCRを受けてもらっている」(別の局員)という現場もある。ただし、その局においても1ヶ月に数人のペースで感染者は出てしまっているという。
前出の局員は「クラスターが出ない限り大々的に発表はしない」と声をひそめていた。しかしながら、こういったルールはすべての局、すべての番組で同じように適応されているわけではない。
なかには、切羽詰まった制作現場の“劣悪”な実態も聞こえてきた。さる制作会社のディレクターはこう証言する。
「バラエティー・情報番組の制作会社のなかには、テレビ局サイドから“PCR検査を受けるな”との命があったところもある。理由は、ごく少人数のスタッフで番組を作っているところだと、人員が欠けると制作が回らなくなるから。“無症状で陽性者”が出て、その濃厚接触者のスタッフも自宅待機なんてことになると立ち行かなくなるんですね……。そんな常識外れの現場もあるんですよ。
そこのスタッフとドラマ班が局内で “すれ違う”、“エレベーターで乗り合わせる”なんてことはよくある。綾瀬はるかさんの感染経路もどこだかわかったもんじゃないと思います」
こんなカオスな状態では芸能人の陽性者が出るのを防ぐのは難しいと思われるが、重症者が出てこないことを願うばかりだ。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。