ビラ配りは“濃厚接触にあたらない”
そうした背景から、チラシを配ることを思いついたという。
「多くの人は、ワクチンがどれだけの怖さなのかわからない。自主的に調べられる人なら良いが、それ以外のほとんどの人は何が正しいのかを見極められていない。
ワクチンが子どもに及ぼすリスクをしっかり理解したうえで接種を検討してほしいと感じ、考えるきっかけを作ろうという想いで今回のチラシ配りを始めました」
それならばリスクを冒して“ノーマスク”でチラシを配るのではなく、別な方法も考えるべきでは……。
「親に最低限のことは知ってもらいたいと思いました。そこで、教育委員会やPTAにワクチン接種の危険性を親たちに訴えたいと要望したが拒否された。それでやむを得ず、子どもに渡して親と考えてもらおうというイレギュラーな方法をとったんです」
マスクを着用しなかったことについては、
「マスクの有効性はある程度認めています。ただ、屋外で子どもにビラを渡す際においては、マスクを着用する必要性を感じていなかった。ビラ配りは濃厚接触にあたらないと考えています。結果的に子どもたちを怖がらせる結果になったということについては反省しています」
一部ではワクチンを打つと“遺伝子改変が起こる”“不妊になる”など医学的に誤った情報が氾濫している。若林市議の考えはというと、
「(陰謀論については)人それぞれの考えだから、否定派しません。お年寄りにかんしては、ワクチンを打つ価値はあると思う。接種反対派にくみするつもりはないが、ただ、少なくとも子どもに打つべきではないという確信はある」
あくまで考えるきっかけを作りたかったという若林市議。本人は「免疫を高める努力をしている」との理由から、妻ともどもワクチン接種をしていないとのこと。
「今の状況を見ると、とにかく“みんな打て、打たない人は非国民”という感じになっていますよね。打つかどうかは個人の判断ですから、これを機に将来のリスクについて正確な情報が広まることを望みます」
だからと言って“ノーマスク”でのチラシ配りは誤解を生むだけ。結果的に市民の不安を煽ってしまった市議の行動はいかがなものか――。