近隣住民も不安にさせていた

 ピンク色のレンガで覆われた外壁は特徴的で、愛着があったことは確か。ブログで家の写真を載せて、こだわりを説明することも多かった。

「7年ほど前に買い取って、少しずつリフォームをしていました。庭ではガーデニングを楽しんでいたようです。堀さんはこの土地を売却し、今はマンション開発を行う不動産業者の『A社』が所有しています。

 昨年、堀さんの自宅の裏にあった『Bマンション』の住民が一斉に退去しており、隣にある2階建ての倉庫も長らく空き家となっていたため、“大きな建物が建つのでは”と近所では噂になっていたようです。

 この土地は大手製薬会社の創業者一族が所有していたのですが、昨年9月に、同じくマンション開発を行う不動産業者の『C社』が土地と建物を売買によって取得。今年の6月には、現在の所有者であるA社がC社から権利を買い取りました」(不動産業界関係者)

 近所の住民も堀のブログを気にしていたようだ。

「ブログを読んでいて、どんな恐ろしいことがおきるのだろうって不安でしたが、特に不審な点はなくて……。ご近所トラブルはないと思いますよ。だって、そもそもご近所づき合いがあるって聞かないので」(近所の50代主婦)

 堀が住んでいることは、よく知られていた。

「きれい好きで駐車場やゴミ捨て場を掃除していたり、家のお花に水をあげているのもよく見ましたね」(別の50代女性)

 堀から“心臓を痛くした”と指摘された不動産業者の『A社』に話を聞いた。堀がブログで《極秘で計画された情報》と書いているのは知っていたという。

「当社はマンション建設計画のために土地を購入した、というだけのこと。近隣さんには、まだ説明をしていませんが、具体的になったら看板を建ててから、説明をするという予定です。具体的なことは決まっていないので、それしか申し上げられません」

 つまり通常の不動産売買であり、《心臓が痛くなるほど衝撃的》なことは思い当たらないそう。堀と揉めたり、トラブルがあったわけでもないという。

「堀さんは、今年初めくらいから自宅の敷地にたくさんの業者さんが見に来ているのを嫌がっていたようです。A社が取得した土地は500坪近くありますが、少し複雑な地形になっているので、不動産会社としては、隣接する堀さんの家を取得できたことで、マンションの建設が進めやすくなったのではないでしょうか」(前述・不動産業界関係者)

 転居先は、もとの家から3kmほど離れた5階建てのビル。こちらも閑静な住宅街で、今度こそ心臓を痛めることのない、穏やかな生活ができればいいのだが……。