山添議員が違法行為をしたと思われるポイントに向かうと、まず5、6台が停められる駐車場が現れた。その駐車所の裏側にまわってみると、少し下る小さな土手のようになっていて、その先に秩父鉄道の線路があった。その線路脇の側溝にコンクリートの板2枚が架けられていて、“簡易踏切”のようになっていた。
「ここらは一面畑だったんだけど、そこに線路があとから通った。数十年前、その駐車場があった場所に一軒家が建っていて、鉄道会社が線路を渡って畑に行けるようにするために作ったって聞いているよ」
住民に罪をなすりつけている
つまり、地域住民が勝手に架けた私設踏切ではなかった。別の住民はこう憤る。
「山添議員は“地域の人が架けたもの”みたいなことを言っているみたいだけど、“勝手踏切”扱いされるのは心外ですね。まるで我々に罪をなすりつけているかのよう。違法行為をしたのは、山添議員なんですから」
また山添議員はこの踏切を“普段から利用されているもの”と判断していた。住民は実際、どの程度利用しているのか?
「いやー、踏切の向こうに畑はあるけど結構放置しているものもあって利用する人はほとんどいない。たぶん、1日に1人いるかいないかじゃないかな」
前出の撮り鉄40年の男性は、
「今回の報道は大げさ。無断で線路を渡ることは決してよくないが、それを言われたら、撮り鉄の99%はアウトですよ」
とフォローするが……。“みんながやっているから”と、違法行為をしてしまう国会議員はいかがなものか――。