嵐の櫻井翔と相葉雅紀が同時に結婚を発表。国民的アイドル2人の結婚を婚活のプロはどう見るのか? 自身のTwitterなどで婚活に悩む人の相談に応え、『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)の著作があるライターの仁科友里さんが分析する。
「結婚のタイミング」で最も重要なこと
9月28日、嵐の櫻井翔と相葉雅紀が結婚を発表しました。ジャニーズ事務所所属のタレントは、1グループにつき1人までしか結婚できないというウワサを聞いたことがありますが、2015年9月にTOKIOの国分太一が結婚した際、ジャニー喜多川さんは「(結婚を)奨励するわけにはいかない」としながらも、「適齢期になったら、遠慮なく結婚すべき」とコメントしています。嵐もメンバー5人のうち、3人が既婚者となったのでした。
ジャニーさんが「結婚すべき」と言ったからといって、現実問題いろいろ難しい部分もあると思いますが、今の時代、男性アイドルにとっても、結婚は実はプラスではないでしょうか。アイドルを追いかけるのは少女の娯楽と思われていた時代もありますし、20〜30代の女性がアイドルを追いかけていると「欲求不満」と言われたこともありました。
しかし、人生100年時代の今、女性は老いも若きもキャッキャしながら何らかの“推し”を追いかけて、活力を得るのは当たり前のことです。アイドルが夫となり、お父さんとなることで、往年のファンが戻ってくることもあるでしょう。よき夫、よき父のイメージで新境地を開拓する人も出てくるのではないでしょうか。
櫻井と相葉の結婚は好意的に受け止められていると私は感じていますが、その理由の1つとして「タイミングを考慮したこと」があるのではないかと思っています。スポンサーや仕事との関係、さらにファンの気持ちを考えると、どうしても結婚するタイミングというのは限られてしまうでしょう。『週刊文春』によると、元ミス慶応である櫻井の妻は櫻井の浮気に振り回されてきたそうですし、相葉の妻もSNSで匂わせをすることもなく、黒子に徹してきたそうです。2人とも精神的にタフだからこそ、タイミングをつかめたのかもしれません。
「結婚はタイミング」という言葉を聞いたことのある人は多いと思いますが、婚活相談をしていると、女性側がこの言葉を理解していないなと思うことが多々あります。多くの女性が言う「結婚のタイミング」とは、「3年付き合ったから」とか「今年で私が30歳だから」といったアニバーサリー的なものが多いのですが、「結婚のタイミング」で最も重要なのは、社会との関わりや経済的な自立です。
あなたが自分のお店を持ちたいと思っている料理人だとします。開店資金はすでに手元にあるとして、今、お店をオープンさせますか? おそらく、多くの人が「今はそのときではない」と考えるのではないでしょうか。今は若干落ち着いてきましたが、専門家は新型コロナウイルスの第6波はやってくると予想しています。また緊急事態宣言が発令される可能性も否定できません。もしそうなら、お店の営業は制限されるわけで、いくら腕のいい料理人だったとしても、経営は行き詰るでしょう。
実家が裕福で若夫婦の生活費を全部負担してくれるというなら別ですが、庶民は結婚したら自活しなければなりません。結婚のタイミングとは「今、お店をオープンしていいか」という経営的な判断とイコールだと思ってください。
経済的な心配はないはずなのに、結婚のタイミングが来ないという人もいるでしょう。そういう人は、相手のメンタルに注目してみましょう。