食べたいものは自分で作る

 さらに「食べたいものを食べる」というのが絶対のセオリーだ。

桃井たちはその日のご飯がおいしければ幸せ。桃井は『桃井屋』のオーナー兼コックだと思って毎回作っているんですよ。それもうちは今、常連さんがたった1人(旦那です)なんで、同じ料理を出すときはお皿やテーブルクロスを変えたり、提供の仕方を変えて必死で営業しています(笑)」

 特に日本食は自分で作る。インスタをまとめた書籍『かおり的家ご飯』でも、渡米前に習ったワザを披露している。

昨年リフォームしたキッチンカウンター前にて。さまざまな茶器や食器を集めるのも、桃井さんの長年の趣味だ。(写真は『かおり的家ご飯』より)
昨年リフォームしたキッチンカウンター前にて。さまざまな茶器や食器を集めるのも、桃井さんの長年の趣味だ。(写真は『かおり的家ご飯』より)
【写真】アメリカで手作りの日本食!SNSに投稿された桃井さんの“家ご飯”

基本、日本食は外食ではなく家で食べるというのがわれわれ夫婦のスタンス。特にお蕎麦が好き。おいしいお蕎麦が食べたくなると、どうしてもホームシックになるので、こっちに来る前に、蕎麦を習ってきたんですよ。ついでにお寿司も握ります」

 最近は夫婦で食事をとる回数が1日2回に。

「1日3回、ご飯を作るというのは結構な労力と愛情も必要。いつも『あと何年生きられるんだろう』『10年くらいだと思っとこうよ』って2人で話しているのよ(笑)」

 いつまでも若々しい桃井さんに、食生活で気をつけている点も聞いてみた。

「ゴボウやひじきとか、日本では見向きもしなかったし、サラダも一切、食べなかったけどLAに来てからはすごく食べるように。あと、料理するときは油と塩は少なめです。健康のため、バターと砂糖はうちには置いてないです」

 生活にメリハリをつけることも心がけている。

「何もない日も7時にはとにかく起きて1日を始める、って感じでしょうか。あとは、旦那と屋上でストレッチをしています。最近始めたのはスペイン語の勉強。前にメキシコ映画に出たんですが、断捨離してたらその台本が出てきて。あのときは意味をほとんどわかっていなかった(笑)。今、やり直しているとこです」

桃井かおり●1951年4月8日生まれ。日本だけでなく、ハリウッド映画やロシア映画にも出演。女優業以外にも映画監督や美術大学の客員教授を務める。手作りの料理やおしゃれな生活をアップしたインスタグラム(@kaori_momoi)は、フォロワー数15万人超え。