なぜ女医が少ない? もっと評価されてほしい作品は?
6位以下でも、医師に対するアツい思いをぶつける視聴者も多い。『医龍』の朝田龍太郎(坂口憲二)には、
「“焦らず、ゆっくり治していきましょう”と朝田龍太郎に言われたら、ずっと病院にいてもいい」(大阪府・50歳パート)
『救命病棟24時』の進藤一生(江口洋介)には、
「進藤さんに“あんちゃんがついているから”と言われたい」(東京都・49歳主婦)
という具合に、みなさん思い思いに妄想を爆発させる。
BSテレ東で放送されていた『神酒クリニックで乾杯を』、MAKIDAIが主演を務めた『町医者ジャンボ!!』などなど、マイナーな(失礼!)作品に思いをはせる人も少なくない。
また、先のクールで話題をさらった『TOKYO MER~走る緊急救命室~』がすでに高支持を集めているように、6位にランクインした鈴木亮平演じる喜多見幸太も注目のひとりだろう。
こうして人気を集めている作品(とその主人公)を見てみると、そのほとんどがシリーズ化されているものだとわかる。視聴者が感情移入できるような人格者、あるいは魅せられるようなスーパードクター、こういった医師が人気を集め、視聴率とも結びつくといえそうだ。
その反面、女医が少ないのは気になるところ。女性だけにアンケートを募ったこともあるが、吉田さんは、
「女性のドクターを主人公に置く作品は、医療の世界だけではなくヒューマンドラマに寄ったり、ケアの部分に寄ったりする傾向が強い。そういう意味では、大門未知子は異質(笑)」
と話し、女性の名医が登場するドラマもたくさんあると続ける。
「私個人は、天海祐希を信用しているので、『トップナイフ─天才脳外科医の条件─』はもっと票を伸ばしていいと思ったし、ランキングの中には入っていないものの、松下奈緒と木村佳乃が出演した『アライブ がん専門医のカルテ』はもっと評価されてほしかった。もし、私ががんになったら、この2人に診てほしいと思えるドラマでした。
災害時は、鈴木亮平にお願いしたいし、産科は星野源のお世話になりたい。TPOに応じて各ドラマの先生に診てほしい(笑)」(吉田さん)
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これだけ医療ドラマが人気を集め、個性豊かな医師がいるのであれば、いつかマーベル作品の主人公格が集結する『アベンジャーズ』のようなオールスター医療ドラマが見てみたい……そんな妄想すらしてしまうほど、やっぱり医療ドラマは面白い!
(取材・文/我妻アヅ子)
初出:週刊女性2021年11月30日・12月7日合併号/Web版は「fumufumu news」に掲載