映像ではあまりに“ゲスく映る”

小室夫妻を取り上げると、間違いなく数字(視聴率)は上がりました。世間はそれだけ注目していたと見ていいでしょう。しかし、上からは“あまり無闇に扱うな”とのお達しがくるんですよ。日常を追いかけ回すような取材はやはりテレビではやりずらい部分があります。紙媒体と違って、彼らの生活を追うようなシーンは映像だとあまりに直接的というか、“ゲスく映る”という側面がテレビにはありますね」(前出・情報番組ディレクター)

 9月に小室さんが帰国する直前に、FNNの海外支局のスタッフがNYで彼を直撃取材するさまを放送し、大きな反響を得た。だが、彼と並走するかのようなかたちでマイクを差し出す女性レポーターの様子はなかなか刺激が強く、それに対する批判も少なくなかった。

 また、視聴者の意見が大きく反映されるというのもワイドショー制作現場のリアルなのだという。

ネットの反応を見ていると“やりすぎじゃないか”とか、“結婚して一般人になったのだからこれ以上追いかけまわすのはやめたら”という報道に対する批判的な声も多くなっていて、局側としても自制しようとなっています」(別の情報番組スタッフ)

 今後、ワイドショーが小室夫妻を取り上げることはなくなるのだろうか。

どの番組もそういう流れにはなるでしょうね。見逃し配信などが注目されるバラエティーやドラマなど違って、ワイドショーは今でも視聴率という指標で測られるので、取り上げられないのは痛いですが、この先しばらくはないでしょう。あるとすれば何か“トラブル”が起きたときですかね。いま考えられるのは小室さんが来年2月に2度目の弁護士試験を受けるタイミング。その結果次第で彼らの生活はどう変わるか、みなさん興味があると思うので」(テレビ局ディレクター)

 テレビのK・Kバブルはいま、弾けたといっていいだろう。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。