親が要介護になったら税金を取り戻せる可能性が!
●最大約9万円の節税!
親に介護が必要になったとき、かさむ介護費用や、介護のための退職で家計が苦しくなるケースは少なくない。実は、介護による経済的な負担を軽くしてくれるのは、公的な介護保険だけではない。同居している場合に限らず、親が要介護認定を受けている人は、自治体の認定を受ければ「障害者控除」の対象になり、5万~10万ほど税金を安くしてもらえる。
障害者控除の対象は、精神障害や身体障害などで身体障害者手帳や療育手帳などの交付を受けている人だが、65歳以上の人なら手帳を持っていなくても各自治体から認定を受けて「障害者控除対象者認定書」を発行してもらえれば、障害者控除の対象となる。
すでに親が要介護や要支援の認定を受けているのであれば、自治体の「高齢者福祉課」や「高齢者支援課」などの担当窓口に相談してみよう。
「夫は本当に年末調整している?」
していない場合はスマホから確定申告を!
年末調整に必要な書類を夫に渡していても実は出し忘れているかもしれない。夫がきちんと年末調整をしたかどうかは、毎年1月ごろに会社からもらう「源泉徴収票」を確認すればよい。
例えば、生命保険や医療保険などさまざまな保険に加入しているにもかかわらず、「生命保険料の金額の内訳」が、支払っている保険料の合計と異なっていると、申告漏れかもしれない。また、16歳以上の子どもや、仕送りをしている親の名前が「控除対象扶養親族」に記載されていないときも、申告できていないおそれが。
その場合でも心配は無用。「確定申告」をすると払いすぎた税金を還付してもらえる。確定申告は税務署に書類を提出しなければならず、面倒くさいイメージがあるが、マイナンバーカードを持っていて収入が給与のみなら、スマートフォンだけで確定申告できる。夫がしっかり年末調整できているか来月の書類をチェックして、払いすぎている税金をしっかり取り戻そう!
※本記事は本文中の家族をモデルケースとし、所得税を5%、住民税を10%と仮定して節税額などを記載しています。
フリーライター。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。大手生命保険会社にて7年半勤務し、人材会社での勤務を経て2019年1月に独立。保険や不動産、投資、税金など幅広いジャンルの記事を執筆・監修している。