警察まで出動した理由
ほとんどのグッズが売り切れづくしの棚の前で、スタッフに詰め寄る中年女性の姿も。
「今日、初日でしょう!? 予約を取らせておいて、なんでこんなに“密”なの? なんでグッズが売り切れなの? 早く補充してちょうだい!」
ものすごい剣幕であちこちで怒号を飛ばす人々。店内では人混みに押し潰されそうな小さい子どもの姿も見られ、乳児の泣き声が響いていたそう。
「極め付きは、会計するまでの待ち時間でした。店員さんに会計の場所を聞いてみたら、非常階段に待機列ができているとのことでした。誘導されて階段に向かうと、疲れ果てげっそりとした多くの人々が並んでいました。会計まで“4時間待ち”と聞いて、心が折れそうになりましたよ……」
挙句の果てには、警察も出動するほどの事態に。
「オープン初日の5日、大混雑を見かねた警察官が数人、ストアを訪れて列の整理や店舗側への指導を行っていたようです。この翌日には、客同士でグッズを巡っての揉めごとが発生して店内は大騒ぎ。このときも通報を受けた警察がストアに出動したんだとか。連日にわたって警察が出動するなんて……。“ディズニー好き”の人たちって希少なグッズに目がないですからね。たまにこういった揉めごとは起こるんですけど、今回は特にひどかったと思います」
『ディズニーフラッグシップ東京』を運営する『ウォルト・ディズニー・ジャパン』は5日、公式サイトにて今回の混乱ぶりについて謝罪。
《事前にアプリより来店時間のご予約をいただいたにもかかわらず、私共の不手際により、ご入店、ならびにお会計に多大なお時間を頂戴することとなりました》
《お客様には大変ご迷惑をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます》
《早急に来店人数や店内のお客様のご誘導について見直し、快適にお買い物を楽しんでいただけるよう改善してまいります》
と、再発の防止を誓った。今後は、夢を求める人たちが悲しむことのないような体制作りに期待したい。
取材・文 久遠 凛