毎年のように起きるトラブル
現在の会場になってからは、立地の影響も受けることに。
「'15年から使用されている『六本木ヒルズアリーナ』は、すぐ近くに広い道路があって車の走る音が当たり前のように聞こえてしまう場所。当然やりにくいですよね」(ラリーさん)
この言葉どおり、ここ数年は何組もの芸人が音のハプニングに見舞われている。
「'17年の敗者復活戦では『囲碁将棋』のネタ中に救急車のサイレンが鳴っていて、'18年には『ミキ』の出番にバイクらしき騒音が鳴っていました。『ミキ』はこのトラブルにもしっかり対応して勝ち上がっていたので、さすがでしたね」(現地で見たファン)
昨年は、2組の芸人が“被害”に遭った。
「『ぺこぱ』のネタ中に、まるで妨害するかのように宣伝カーの音が聞こえていました。『ニッポンの社長』のネタ中には『夕焼け小焼け』のチャイム音が。チャイム音は流れる時間が決まっているはずなので、運営の段取り次第で避けられた気もしますが……」(同・現地で見たファン)
前出のラリーさんは、こういったハプニングについてこう語る。
「『ミキ』は、ツッコミの昴生さんが声を張り上げるスタイルのネタです。屋外でも騒音に負けないパワーがあった。逆に、『ニッポンの社長』はセリフとセリフの間が長いネタだったので、余計にチャイム音が目立ってしまった。
ハプニングも、芸風やネタによって相性はありますよね。騒音のハプニングに関しては、派手な芸風のほうが対応しやすいでしょう。
過酷な野外で頑張った人が決勝に上がってきたという演出として、あえてあの環境でやっていますが、基本的には芸人さんも室内でやりたいと思います」
最後まで何が起きるかわからない敗者復活戦。予想外のハプニングも乗り越えて逆転のチャンスを手にするのは誰か――。