続けていくことに“価値”
放送開始から20年ということで、「もう飽きた」「つまらなくなった」といった否定的な意見もチラホラ聞こえ始めるが、
「長年やっていると、どうしてもそういう声は出てくるもの。でも、この番組は古き良き、“正月らしさ”を持った番組だと思います」
そう話すのは、テレビ解説者でコラムニストの木村隆志さん。年々、スター集結や豪華共演という“正月らしい”番組は減ってきているそうで、
「昔は、スターが集まって普段はできないことをゆったりやる、というような正月番組が多かった。でも今はもう、“正月番組”というカテゴリ自体が貴重なんです。最近は『芸能人格付けチェック!』(テレビ朝日系)なんかもそうですが、通常の番組の正月版というようなものが多く、全体的に正月っぽさがなくなってきました。
そういう意味で『さんタク』は、お笑いのトップとアイドルのトップ、仲のいい2人がゆったりと自由気ままにロケをして、普段とは違う顔も見られる。何よりも年に1回しか見られない特別感。華があって、元日にぴったりな企画だと思います」
中には“マンネリ化”や時代遅れを指摘する声もあるが、木村さんは『さんタク』の良さをこう解説する。
「最初ほどのインパクトがないのは当たり前で、そこから続けていくことで味わいが出てくる。よく見るとマンネリ化しないようにちゃんと作られています。
加齢問題はありますが、ジェンダー問題とか、ハラスメントがあるような番組でもなく、むしろ時代にも合っている。
批判も人気の証。この20年を超えたら、そういうのもなくなっていき、続けていくことに価値がついていくんじゃないでしょうか。実際、20年もやっているので、元日は『さんタク』を定番としている人も多い。今やめたり、番組を変えたりするにはもったいない番組です」
実際になくなったら「寂しいと思う人はいっぱいいると思いますよ」と木村さん。
前出のSMAPファンもこう話す。
「冠番組があるいということは、SMAPが戻ってくる場所があるということですから、これからも続けてもらいたいです。
前回は番組の中で木村くんが『がんばりましょう』を歌ってくれたのも、すごく嬉しかった。一部からはSMAPの曲だから一人で歌わないでほしい、と嘆いている方たちもいましたが……。ファンとしては、SMAPのときからある番組なので、これからも続いてほしいです」
ちなみに、木村は『さんタク』、中居正広は『中居正広のただただ話すダーケ』(テレビ東京)、稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾の「新しい地図」は、『7.2 新しい別の窓』(ABEMA)に出演予定で、元日からSMAP全員が出揃うとあってファンは大忙し。
「いつの日か、5人で…いや、6人で『さんタク』に出てほしいですね(笑)」(前出のファン)
番組がずっと続けば、そんな展開も“きっと夢じゃない”!?