総合格闘家として修行している
“サッカーボールキック”については、試合後の会見で本人も
「とっさに身体が動いた」
「想定していなかった」
と話している。まさに天性の感覚で相手を沈めた孝太だが、その武器は父親譲りの運動神経だけではない。練習環境や、その姿勢も伊達じゃないようで……。
「『RIZIN』のファイターを何人も指導している元オリンピックレスラーの宮田和幸さんのジムで、高校卒業後から住み込みで教えを受けています。映像などで見る限り、決して何かの片手間ではなく、“総合格闘家”としてゼロからしっかり修行していますね。試合では積極的に寝技も仕掛けていましたが、相手の対応力のレベルのこともあるので、まだまだ評価は難しいところ。宮田さんの育成に期待ですね」(布施さん)
多くの選手を輩出している名門ジムの“内弟子”として鍛錬を重ねる孝太だが、今後については慎重にならなければいけない。
「レベルとしては、プロというよりはセミプロのデビュー戦を飾ったという感じ。『RIZIN』には、しっかり育成してほしいなと思います。磨けば光るダイヤの原石ですし、マッチメイクはいかようにでもなるので、いきなり強い選手ではなく実力に見合った選手と組んで育ててほしい。すべてはこれからですが、かなり期待できるポテンシャルを秘めた“金の卵”だと思います」(布施さん)
世界を相手に活躍した父のように華麗なキックで鮮烈なデビューを果たした孝太は、偉大なる“キング”への旅路を着実に歩んでいく。