健康の源は“血行のよい身体”
薬膳について勉強していくうちに身体を温めることは、すなわち、健康な身体を手に入れることにほかならないと気づいたのだという。
中国の伝統医学をルーツとする薬膳では、さまざまな食材を体調や体質、季節などに合わせて食べることが基本。
病気にかかりにくい身体、治りやすい身体をつくることが目的だが、身体を冷えから守り、適切な温度に保つという考え方も含まれている。
「冷えは万病のもとですし、血行のいい身体は、あらゆる健康の源。体温が低い人は体温を上げることで代謝がよくなり、免疫力もアップします。逆に体温が低いと、さまざまなウイルスや細菌への抵抗力が下がり、病気にかかりやすくなってしまうんです」
“ちょい足し”で無理せず温活
2016年には国際薬膳師、さらに2020年には温活士・温活指導士の資格も取得。自らが温活を実践するだけではなく、薬膳と温活とを組み合わせた「薬膳温活」を提唱。
現在はいわば温活のプロとして、食を通して身体を温めることの大切さを伝えている。
特に力を入れているのが「温活レシピ」の紹介。薬膳の知識を活かして、身体を温める料理、身体を冷やさない料理のレシピを数多く考案・発表している。
「きっかけは薬膳教室の生徒さん。肌のトラブルやお通じの不調、片頭痛、肩こり、食欲不振に肥満といった不調に生徒さんが悩まされていたのです。一見別々の悩みのようで、実はどれも身体が冷えているせい、つまり、血行不良が不調の原因なのでは、と思ったんです」