ある調査によれば、現代女性の約8割が、冷えを感じているという。
「冷えは体質によるものや加齢からくるものもありますが、運動不足や睡眠不足、ストレスなども冷えにつながります。たとえ自覚がなくても、血流の悪さから身体の中が冷えている場合も。
血行をよくして身体を温めれば体調不良も改善するのではと考えました。そこで、毎日の暮らしに取り入れやすい温活として、簡単にできておいしい料理のレシピがあれば、みなさんのお役に立てるのではと」
確かに、薬膳といわれるとハードルが高く感じるが、温活レシピなら親しみやすく、気軽に試してみたくなる。
「おすすめは、ふだんの料理へのちょい足し。例えば、寒いときに紅茶にシナモンシュガーを入れて飲むのだって立派な温活です。シナモンには身体を内側から温める効果があります」
ほかにも、食欲がなくてお粥にするなら、身体を温める効果があるショウガ、風邪予防効果があるネギを薬味として加えれば、こちらも立派な温活に。
「そんなふうに、普段の食事に取り入れて、習慣にしてもらえたらと思っています」
寒い冬に始めたい温活。まず何から実践するといいだろうか。
「いちばん大事なのは冷たいものを食べない・飲まないようにすること。身体の中に入れるものは体温に近い温度のものがいいです。特に、朝は身体のエンジンをかけるときですから、できるだけ火の通った温かいものを食べて、そのうえで、旬のものを取り入れるなど、食材を工夫するのがおすすめです」
さらに、食事以外で寒い冬を乗り切るアドバイスももらった。
「あらゆる冷えの大本は、体幹にあります。手足などが冷たいと感じると手袋や靴下などで温めようとする人が多いですが、それだけでなく、お腹や腰、首の後ろも同時に温めてみてください。体幹を温めると血流がよくなり、手足などの末端部分も温かくなりますよ」