話題呼んだ“謎肉”、その正体は……
『カップヌードル』の具材といえば、まず思い浮かぶのが“謎肉”の愛称で知られる「味付豚ミンチ」。その人気はとりわけ高く、2009年4月のリニューアルで角切りチャーシュー「コロ・チャー」に変更されるも、“謎肉”を惜しむファンの声を受け2015年4月のリニューアルで復活。
「コロ・チャー」とのW入りで新たに販売をスタートさせている。同時にファンの間で親しまれてきた“謎肉”の愛称を日清食品が初めて公認し、大きな話題となった。
「2016年、当社が公式に“謎肉”の愛称を認めたことで、その存在が一気に知られることになり、“謎肉”は『カップヌードル』を代表する具材ともいえる存在になりました」
また2017年には発売46年目にして日清食品が“味付豚ミンチ”の正体を告白。一見すると角切り肉の“味付豚ミンチ”だが、実は豚肉と大豆由来の原料に野菜を混ぜて味付けしたミンチのフリーズドライだと明かした。ちなみに2019年10月に“謎肉”を増量するリニューアルを行い、これにより「コロ・チャー」は姿を消した。
『カップヌードル』は大好き! だけどインスタント食品は身体によくないのでは─、と罪悪感を抱く人は多いはず。しかし、意外とカロリーは高くないのだという。
「一般的に高カロリーなイメージがあるカツ丼は893kcal、チャーハンは754kcal。一方インスタントラーメンはスープを全部飲んでもレギュラーサイズで1食約300~500kcal。これは成人男性が1日に必要なエネルギーの約11〜20%、成人女性の約15〜20%にすぎません」
『カップヌードル(レギュラー)』も、1食350kcalと思うほど高くはない。
「健康を意識されている方には『カップヌードル PRO』がおすすめ。『カップヌードル』のおいしさはそのままに、糖質50%オフ・300kcal以下を実現しています」
昨年4月に発売した『カップヌードルPRO 高たんぱく&低糖質』は、わずか半年で年間販売目標数を達成した近年のヒット商品。また2019年には『カップヌードル』の味と食べ応えはそのままに30%の減塩を実現した『カップヌードル ソルトオフ』を開発するなど、時代のニーズに柔軟に寄り添い新たな可能性を切り開いてきた。
今年発売51年目を迎える『カップヌードル』。累計販売食数は500億食を超え、日本はもちろん世界中で今なおファンを増やし続けている。その勢いはとどまるところを知らず、この春には『カップヌードル スモークベーコンカリー ビッグ』『カップヌードルPRO 高たんぱく&低糖質 チリトマトヌードル』と新作も続々登場。世界的認知を確立した今、ブランドとしてこの先どんな未来を目指すのか─。
「時代や環境も日々変化していく中で、さまざまな社会課題にも向き合いながら、恐れず変化していくことが『カップヌードル』というブランドの使命だと思っています。
例えば植物由来の原材料だけを使用したものや、必要な栄養素をすべて満たす商品もそのひとつです。“100年ブランド”を目指して、『カップヌードル』はこれからも進化を続けていきます」
取材・文/小野寺悦子