象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授は、こう話す。
「“まじめさ”も印象的でした。関連質問でウクライナ情勢について問われた際は、“メモを見させていただきます”と、断りを入れたうえで天皇陛下の記者会見の言葉を引用されました。その場で出される質問を予測し、準備されていたということですよね。綿密に考えられたのだと思います」
前出の山下さんには意外だった点があるという。
「短所として“小さいころから人見知り”とおっしゃったことです。分け隔てなく国民と接している天皇や皇族が、自ら“人見知り”とおっしゃることなどなかったと思います。
同時に“克服できれば”とおっしゃっていましたが、公務に支障をきたすならまだしも、人見知りの一面も含めて愛子内親王殿下のお人柄です。ご無理なさらず、今までどおりマイペースでお過ごしになっていただきたいですね」
「悠仁さま派」と「愛子さま派」
会見は、約30分間にも及ぶ長丁場だった。
「皇室の方々は、ご自身の考えを自由に発信することができません。特に女性皇族の場合は会見の機会が少なく、基本的には成年や結婚に際してのみ。国民にとっても、お人柄を知ることができる貴重な場なのです」(河西准教授)
だからこそ、会見のご様子が比較されてしまうのだろう。
「昨年秋に行われた眞子さんと小室圭さんの結婚会見は、事前に用意した文書を読み上げただけで質疑応答もありませんでした。10分程度の会見で、記者と目を合わせることもなかった……。会見に至る経緯が異なるとはいえ、愛子さまとの差は歴然です」(前出・記者)
小室さん夫妻の結婚から5か月以上が経過した今もなお、秋篠宮家へ向けられる視線は厳しい。
「愛子さまへの敬愛が膨らむのはうれしいことですが、ほかの皇族方と比較するきっかけになってしまうのは望ましくありません。皇族であろうと生身の人間。それぞれの個性やお立場がおありです。
ただ、やむをえない部分があるのは理解できます。皇位をめぐっては“悠仁さま派”“愛子さま派”という見方をされることもありました。その中で、おふたりの立ち居振る舞いに耳目が集まるのは、仕方のないことなのかもしれません」(宮内庁OB)
愛子さまの会見では、上皇さまや天皇陛下の言葉を引用される場面が多々あった。
「皇室のあるべき姿を深く理解しておられる愛子さまに対し、ご即位を熱望する声が上がっています」(皇室ジャーナリスト、以下同)