M氏のHPを見ると、彼の肩書きは占い師・パーソナルコンサルタント。占いの対面セッションは“1時間6万円”とあり、あとは「決められた運命」「魂が望む未来」などスピリチュアルな言葉が並ぶだけで政治に関する文言はひとつも見つからない。
「Mさんのホームページは見ておりませんので、占い師ということは知りません」
多額の税金を支払う相手のことも何も調べていないのか?
「……」
続いて、川崎市以外の居住実態があることについて問うと、
「西麻布のマンションには大切なお客さまと会うために来ているんです。お客さまに頼まれたものを買って届けに来たんです。自宅は川崎にありますから」
だが、彼女が手に持つエコバックにはお惣菜やパン、日用品などが入っていて……。
「時間がないので、あとは日時を指定してくれれば、弁護士さんに相談してインタビューに応じますから」
と告げて、マンションとは逆方向に足早に消えていった。
議会では“不思議ちゃん”と呼ばれている
別の日、占い師・M氏に話を聞くため、六本木にある彼の会社を訪ねるとインターホン越しに答えた。
−−Mさんですか?
「はい」
−−秋田市議の政務活動費711万円があなたの会社に支払われていますね?
「はい……」
政治コンサルタントはできるのかという問いかけに、終始無言となったM氏。以後は何度、インターホンを押しても、反応しなくなった。
「ヒアリングにも出てこない、督促状にも従わないので、本来は議会で辞職勧告決議案が提出されてもしかるべきところ。ですが、ほかの議員にも似たような疑惑があるからなのか、一向にそんな話にならない。議会内で彼女は“不思議ちゃん”と呼ばれていて……誰も関わりたくないのです」(前出・議会関係者)
川崎市民をなんとも馬鹿にした話である。秋田めぐみ市議は政治家らしく、かけられた疑惑について正々堂々と説明してほしい。